ニュース速報
ビジネス

金融政策の先行き見通せず、経済予測不安定=フィラデルフィア連銀総裁

2025年06月06日(金)04時31分

米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は5日、経済見通しは現時点ではあまりにも不安定で、今後の金融政策について言及することはできないと述べた。2023年8月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

[5日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は5日、経済見通しは現時点ではあまりにも不安定で、今後の金融政策について言及することはできないと述べた。

ハーカー総裁はフィラデルフィア地区連銀で行った講演で「米経済は依然として底堅い」とし、「(経済)基盤に危険な亀裂は見当たらない。ただ、この基盤にはストレス要因が存在している」と述べた。

その上で、米政権が打ち出す政策が大きく変化していることで、次に何が起こるのか予測することが極めて難しくなっているとし、不確実性が高まる中、金融政策の変更を決定する前に経済の動向を見守る必要があると述べた。

同時に、インフレ圧力の低下が緩慢なことを踏まえると、関税措置を巡る摩擦がなかったとしても、金融政策を据え置き、慎重なアプローチを取る十分な根拠になるとの考えも示した。

このほか、FRBの独立性を守ることの重要性を指摘。「金融政策に関する決定が外部の影響を受けないことが極めて重要になる」と語った。

ハーカー氏は2015年にフィラデルフィア地区連銀総裁に就任。今月末に退任する。今回の講演は総裁として最後のものとなる。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

習首席が米へのレアアース輸出に合意、トランプ大統領

ビジネス

アングル:中国製電子たばこに関税直撃、米国への輸入

ワールド

日米関税協議、「一致点見いだせていない」と赤沢氏 

ワールド

米中、9日にロンドンで通商協議 トランプ氏が発表
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが、今どきの高齢女性の姿
  • 2
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット騒然の「食パン座り」
  • 3
    脳内スイッチを入れる「ドーパミン習慣」とは?...「朝の1杯」と「心地よい運動」の使い方
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 6
    壁に「巨大な穴」が...ペットカメラが記録した「犯行…
  • 7
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 10
    ガザに向かうグレタ・トゥーンベリの支援船から救難…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 4
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 5
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 6
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 9
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 10
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 10
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中