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関税によるインフレ再燃を警戒、全容判明に時間必要=カンザスシティー連銀総裁

2025年06月06日(金)03時34分

米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は5日、物価上昇圧力が向こう数カ月で顕在化する可能性があるとし、関税措置でインフレが再燃する恐れに懸念を示した。2024年8月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

[5日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は5日、物価上昇圧力が向こう数カ月で顕在化する可能性があるとし、関税措置でインフレが再燃する恐れに懸念を示した。ただ、全容が明らかになるまで時間がかかるとの見方も示した。

シュミッド総裁はカンザスシティー地区連銀で開かれた会合での講演で「理論上は、金融政策運営において一時的な物価上昇は看過すべきとされているが、理論にFRBの評判や信頼性を賭けることには不安を感じる」と述べた。

同時に、関税措置で経済成長が鈍化し、労働市場が弱体化するという見方が出ているにもかかわらず、経済の勢いについて「楽観的」だと言及。「関税措置で物価が押し上げられる可能性が高いものの、どの程度物価が上昇するかは不透明で、全容が明らかになるまで時間がかかる。経済成長と雇用に対する下押し圧力の程度も、同様に不透明だ」と語った。

その上で、こうした状況に対応するために連邦準備理事会(FRB)は物価安定と完全雇用という2つの責務のバランスを取るために、機敏性を維持する必要があるとの考えを示した。

FRBは17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定すると予想されている。

ロイター
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