ユーロ圏5月消費者物価、前年比+1.9% ECB目標下回る

欧州連合(EU)統計局が3日発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(EU基準=HICP)速報値は前年同月比1.9%上昇し、欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%を下回った。写真は、ドイツのハンブルク中心部で買い物をする女性。2018年1月、ハンブルクで撮影(2025年 ロイター/Fabian Bimmer)
[フランクフルト 3日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が3日発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(EU基準=HICP)速報値は前年同月比1.9%上昇し、欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%を下回った。今週のECB理事会での利下げ観測を裏付ける形となった。
エネルギー価格の下落とサービス価格の上昇率の急低下により、4月の2.2%から減速した。市場予想の2.0%も下回った。
サービス価格の伸びは前月の4.0%から3.2%に鈍化した。これを受けて、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数の上昇率は2.7%から2.3%へ低下した。
ECBは昨年6月以降7回の利下げを実施しており、5日の理事会でも追加利下げはほぼ確実視されている。
ユーロ圏の物価上昇圧力は非常に弱く、一部のエコノミストはインフレ率が2026年まで2%を回復しないと予想している。