米シノプシス、新たな輸出規制受け中国での販売を停止=社内メモ

半導体設計支援ソフトウエアを手掛ける米シノプシスが中国のスタッフに対し、米国の新たな輸出規制を順守するため中国でのサービス・販売、新たな受注を停止するよう指示したことが分かった。写真はシノプシスの本社。昨年10月、カリフォルニア州サニーベールで撮影(2025年 ロイター/Stephen Nellis)
[北京 30日 ロイター] - 半導体設計支援ソフトウエアを手掛ける米シノプシスが中国のスタッフに対し、米国の新たな輸出規制を順守するため中国でのサービス・販売、新たな受注を停止するよう指示したことが分かった。ロイターが社内メモを確認した。
ロイターは28日、複数の関係筋の話として、米国がライセンスなしでの対中製品出荷を停止するよう幅広い企業に命じたほか、特定のサプライヤーに付与していたライセンスも取り消したと伝えた。影響を受ける製品には、設計ソフトウエアや半導体用化学薬品が含まれるという。
シノプシスは29日、米政府が新たに導入した中国向けの輸出規制で販売に先行き不透明感が生じたため、通期および四半期の業績予想を公表からわずか1日で保留した。
30日に中国のスタッフに送られた内部メモには「われわれの初期解釈に基づくと、これらの新たな規制は中国における当社製品・サービスの販売を広く禁止するものであり、2025年5月29日より発効する」と記されている。
シノプシスからは今のところコメントを得られていない。