ユナイテッドヘルス株急落、介護施設へ秘密報酬支払い報道で

5月21日、米医療保険大手ユナイテッドヘルスの株価が約6%急落した。写真はカリフォルニア州サンタアナの同社オフィスで2020年4月撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[21日 ロイター] - 米医療保険大手ユナイテッドヘルスの株価が21日に約6%急落した。
高齢者介護施設入居者の入院を減らすために施設に秘密裏に報酬を支払っていたと英紙ガーディアンが伝えたことが嫌気された。入院数を減らすことで多額の節減につながったという。
ユナイテッドヘルスは、医療決済サービス子会社へのサイバー攻撃や公的医療保険不正請求疑惑、最高経営責任者(CEO)の突然の辞任など既に悪材料が続出。株価は年初来で39%余り下落している。
同社はガーディアンの報道について、米司法省がこの件を調査したが、その結果を踏まえて問題をそれ以上追及しなかったと説明した。
ただウェドブッシュのマネジングディレクター、サハク・マニュエリアン氏は「ユナイテッドヘルスを取り巻く状況は悪くなる一方に見える。投資家としては買いを入れるのは難しい状況で、われわれは様子見するしかない」と語った。
一方HSBCは、ユナイテッドヘルスの投資判断を「ホールド」から「リデュース」に、株価目標も270ドルにそれぞれ引き下げた。