ニュース速報
ビジネス

NY市場サマリー(16日)ドル上昇、利回り上昇 株続伸

2025年05月17日(土)06時29分

<為替> 米経済指標を受けドルが上昇した。日本経済が第1・四半期に4四半期ぶりのマイナス成長となったことを受け、ドルは対円でも上昇した。

内閣府発表の1─3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)が前期から0.2%減り、4四半期ぶりのマイナスとなった。年率換算では0.7%減だった。

これを受け、終盤の取引でドル/円は0.16%高の145.89円。ドルは対円で週初から0.4%上昇した。

この日発表の米経済指標では、4月の輸入物価指数が前月比0.1%上昇。資本財コストの急増がエネルギー製品の価格低下を相殺し、予想外の上昇となった。米ミシガン大学発表の5月の消費者信頼感指数(速報値)は50.8に低下し、市場予想の53.4を下回ったほか、1年先の期待インフレ率は7.3%と、1981年11月以来の水準に上昇した。

米中が10─11日にスイスのジュネーブで行った関税を巡る協議で合意に達し、世界的な景気後退への懸念が和らいだことを受け、ドルは週初に約1%上昇。ただ、その後は経済指標が精彩を欠いたことなどで、軟調傾向にあった。

終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.36%高の101.13。

ユーロ/ドルは0.37%安の1.1146ドル。ポンド/ドル0.2%安の1.327ドル。 

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 格付け会社ムーディーズが米国の格付けを最高位の「AAA」から「AA1」に格下げしたこと受け、米国債利回りが上昇した。

終盤の取引で10年債利回りは3.2ベーシスポイント(bp)上昇の4.487%。2年債利回りは3.3bp上昇の4.006%。 

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 主要株価指数が5営業日続伸。米消費者心理の悪化を示す指標が発表されたが、週初の米中の大幅な関税引き下げに起因する貿易摩擦の緩和期待が下支えとなった。

S&P総合500種は午前終盤から上昇していたものの、米ミシガン大学が発表した5月の消費者信頼感指数(速報値)の悪化を受け、一時下落に転じた。

主要株価3指数は週足で上昇。S&Pが約5.3%、ナスダック総合が7.2%、ダウ工業株30種が3.4%、それぞれ上昇した。12日の米中の相互関税の90日間の停止合意を受け、週初から急騰する展開となっていた。

S&P主要11セクターの大半が上昇する中、エネルギーが0.18%安と、唯一下落した。

最も上昇率が大きかったのはヘルスケアで、前日15日に大幅安となった医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループが8日連続の大幅下落から持ち直し、6.4%高と上げをけん引した。

その他の個別銘柄では、米半導体製造装置大手アプライドマテリアルズが5.3%安。第2・四半期(2─4月)決算で売上高が予想を下回ったことが嫌気された。

米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは1.7%高。米連邦通信委員会(FCC)が同業のフロンティア・コミュニケーションズを200億ドルで買収することを承認したことを受けた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.72対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は176億1000万株。直近20営業日の平均は170億4000万株。 

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物 相場は、米中貿易摩擦の緩和期待を背景に市場のリスク選好度が高まる中、利益確定の売りが膨らみ、大幅反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比39.4 0ドル(1.22%)安の1オンス=3187.20ドルと、中心限月の清算値ベースで4月上旬以来、約1カ月ぶりの安値となった。週間では156.80ドル(4.69%)下落した。 

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米イラン両政府の核合意の進展が注視される中、安値拾いの買いが先行し、3日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比0.87ドル(1.41%)高の1バレル=62.49ドル。週間では2.41%高となった。7月物は0.82ドル高の61.97ドル。 

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 145.62/145.64

始値 145.53

高値 146.1

安値 145.41

ユーロ/ドル NY終値 1.1163/1.1164

始値 1.1199

高値 1.1207

安値 1.1132

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*19.00 4.9040%

前営業日終値 97*11.50 4.9190%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*14.00 4.4454%

前営業日終値 98*11.50 4.4550%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*04.25 4.0699%

前営業日終値 99*03.75 4.0730%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*17.50 3.9931%

前営業日終値 99*18.63 3.9730%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 42654.74 +331.99 +0.78

前営業日終値 42322.75

ナスダック総合 19211.10 +98.78 +0.52

前営業日終値 19112.32

S&P総合500種 5958.38 +41.45 +0.70

前営業日終値 5916.93

COMEX金 6月限 3187.2 ‐39.4

前営業日終値 3226.6

COMEX銀 7月限 3235.4 ‐32.6

前営業日終値 3268.0

北海ブレント 7月限 65.41 +0.88

前営業日終値 64.53

米WTI先物 6月限 62.49 +0.87

前営業日終値 61.62

CRB商品指数 296.0769 +0.2170

前営業日終値 295.8599

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:中国、社会保険料の回避が違法に 雇用と中小企

ビジネス

米国株式市場=ダウ最高値更新、FRB議長の利下げ示

ワールド

米国防総省の情報局トップ解任、理由は不明=関係筋

ワールド

トランプ氏、輸入家具に対する「大規模な」関税調査実
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「このクマ、絶対爆笑してる」水槽の前に立つ女の子、ホッキョクグマが取った「まさかの行動」にSNS大爆笑
  • 3
    3本足の「親友」を優しく見守る姿が泣ける!ラブラドール2匹の深い絆
  • 4
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 8
    海上ヴィラで撮影中、スマホが夜の海に落下...女性が…
  • 9
    抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り…
  • 10
    【クイズ】格差を示す「ジニ係数」が世界で最も高い…
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 7
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 8
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 9
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中