配車グラブ、第2四半期にインドネシア同業GoTo買収へ=関係筋

東南アジアの料理宅配・配車大手グラブは、インドネシアの同業GoTo(ゴートゥ)を第2・四半期中に買収する方向で検討を進めている。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。写真はシンガポールで2019年3月撮影(2025年 ロイター/Anshuman Daga)
[シンガポール/香港 7日 ロイター] - 東南アジアの料理宅配・配車大手グラブは、インドネシアの同業GoTo(ゴートゥ)を第2・四半期中に買収する方向で検討を進めている。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。
シンガポールを本拠とするグラブは買収提案に向けてアドバイザーと契約を結んだ。資金調達について銀行と協議を進めているという。
グラブとGoToはコメントを控えた。
別の関係者によると、GoToの評価額は70億ドル前後になりそうだ。LSEGのデータによると、ジャカルタ市場上場の同社株価は年初来20%上昇し、時価総額は約58億ドル。
一方、米ナスダック市場上場のグラブの株価は今年に入って2.4%上昇し、時価総額は200億ドルに近くに達している。
別の関係者2人はGoToが海外部門を売却する見通しだと述べた。うち1人はインドネシアでは金融部門を除く全事業がグラブに売却されるとした。
両社はなお交渉中で、事業売買の条件は固まっておらず、変更の可能性があるという。
米配車大手ウーバー・テクノロジーズが出資するグラブは、デリバリー、配車、金融サービスなどを手掛ける。
ソフトバンク・グループや、中国電子商取引(EC)サイト淘宝(タオバオ)などが出資するGoToはECや銀行サービスなどを提供している。
市場調査会社ユーロモニター・インターナショナルによると、両社が事業統合すれば80億ドルの市場の約85%を占める巨大な配車サービス企業が誕生する。
両社は何年も前から断続的に合併交渉を行っているが、大手2社の提携に対する競争上の懸念から合意に至っていない。