マスク氏はテスラ経営に集中せよ 米民主党7州の財務官が懸念

民主党が政権を担う米7州の財務官は4月17日、米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に宛てた公開書簡で、マスク氏がテスラの経営に集中していないため同社の経営が危ぶまれるとの懸念を示した。写真はテスラのロゴ。2023年11月、カリフォルニア州で撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[22日 ロイター] - 民主党が政権を担う米7州の財務官は17日、米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に宛てた公開書簡で、マスク氏がテスラの経営に集中していないため同社の経営が危ぶまれ、地域経済に悪影響が及ぶ恐れがあるとの懸念を示した。
書簡を出したのはカリフォルニアやワシントン、イリノイなど7州の財務官を代表する団体「成長に責任を持つ米国民」。書簡は「ここしばらく、イーロン・マスクCEOは複数の企業および、注目を浴びる連邦政府内での助言役に注意が分散し続けている」と指摘し、「テスラの指導者がこの企業の核心にある課題に完全に関与しているかどうかについて、深刻な疑問が生じている」と訴えた。
経済環境が不透明なだけに、テスラのような企業は「安定的で焦点の合った軌道」に戻る必要があるとも指摘した。
書簡は、テスラが破綻すればその影響は株主にとどまらず、地域経済全体、労働人材、エネルギー移行への市民の信頼感に及ぶとしている。
マスク氏の政治活動への反発や世界的な競争激化、代表車種「モデルY」の更新の遅れなどから、テスラの納車台数は第1・四半期に13%落ち込んだ。
テスラはロイターのコメント要請にすぐには答えなかった。