ニュース速報
ビジネス

米国株式市場=下落、貿易戦争巡る懸念で 精彩欠く雇用統計も嫌気

2025年02月08日(土)07時17分

米国株式市場は主要株価3指数が軒並み下落。トランプ大統領が来週にも多くの国に対する相互関税を発表すると述べたことも重しとなった。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[7日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数が軒並み下落。トランプ大統領が来週にも多くの国に対する相互関税を発表すると述べたことも重しとなった。精彩を欠く内容となった米雇用統計やミシガン大消費者信頼感指数も嫌気された。

トランプ大統領は、貿易相手国が米製品に課している関税と同率の関税を課す考え。現時点で、どの国が影響を受けるかは不明。

朝方発表された1月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が14万3000人増と、伸びは前月から減速し、市場予想の17万人増も下回った。しかし、失業率は4.0%と昨年5月以来の低水準にとどまった。

2月のミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は7カ月ぶりの低水準に沈んだ。トランプ政権が掲げる関税措置を背景に、期待インフレ率は急上昇した。

金融市場では、今年の米連邦準備理事会(FRB)による利下げが1回にとどまるという観測が強まった。これまでは6月とその後もう1回、計2回の利下げが見込まれていた。

3指数は週足でもそろって下落し、ダウ工業株30種は0.54%安、S&P総合500種は0.24%安、ナスダック総合は0.53%安。

7日の取引ではS&P主要11セクター全てが下落。一般消費財が約2.5%安で、下げを主導した。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は6.6%高の16.3。

アマゾン・ドット・コムは4.1%安。2024年第4・四半期決算は売上高が市場予想を上回ったものの、はクラウド事業の低調や第1・四半期業績のさえない見通しが売り材料となった。

一方、配車大手ウーバー・テクノロジーズは6.6%高。著名投資家ビル・アックマン氏が、ウーバー株を大量保有していると公表したことが材料視された。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.79対1の比率で上回った。ナスダックでも2.53対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は150億6000万株。直近20営業日の平均は149億1000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 44303.40 -444.23 -0.99 44762.57 44857.1 44279.7

1 8

前営業日終値 44747.63

ナスダック総合 19523.40 -268.59 -1.36 19774.87 19862.5 19489.3

5 6

前営業日終値 19791.99

S&P総合500種 6025.99 -57.58 -0.95 6083.13 6101.28 6019.96

前営業日終値 6083.57

ダウ輸送株20種 16147.19 -52.48 -0.32

ダウ公共株15種 997.06 -4.16 -0.42

フィラデルフィア半導体 5009.34 -83.25 -1.63

VIX指数 16.54 +1.04 +6.71

S&P一般消費財 1843.18 -47.69 -2.52

S&P素材 555.87 -6.71 -1.19

S&P工業 1162.00 -3.97 -0.34

S&P主要消費財 883.20 -3.51 -0.40

S&P金融 861.13 -5.12 -0.59

S&P不動産 263.66 -1.10 -0.42

S&Pエネルギー 674.59 -0.20 -0.03

S&Pヘルスケア 1705.45 -8.76 -0.51

S&P通信サービス 364.43 -4.51 -1.22

S&P情報技術 4511.47 -46.42 -1.02

S&P公益事業 396.89 -1.21 -0.30

NYSE出来高 10.75億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 38415 - 425 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 38375 - 465 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

次期FRB議長の条件は即座の利下げ支持=トランプ大

ビジネス

食品価格上昇や円安、インフレ期待への影響を注視=日

ビジネス

グーグル、EUが独禁法調査へ AI学習のコンテンツ

ワールド

トランプ氏支持率41%に上昇、共和党員が生活費対応
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 9
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 10
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中