ニュース速報
ビジネス

基礎的財政収支、25年度も赤字見通しに 経済対策で歳出増=関係筋

2025年01月15日(水)10時43分

政府が月内に公表する財政の中長期試算で、2025年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)が赤字となる見通しを示すことが分かった。写真は2009年3月、東京の霞が関で撮影(2025年 ロイター/Toru Hanai)

Yoshifumi Takemoto

[東京 15日 ロイター] - 政府が月内に公表する財政の中長期試算で、2025年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)が赤字となる見通しを示すことが分かった。複数の政府・与党関係者が明らかにした。昨年7月に黒字化の見通しを示していたが、昨年末にまとめた24年度補正予算などによる歳出増が響く。

政府は財政健全化に向け、2025年度のPB黒字化目標を掲げている。昨年1月の時点では1.1兆円程度の赤字を見込んでいたが、昨年7月の試算で8000億円の黒字に浮上するとの見通しを示していた。

24年度補正予算は電力・ガス補助金の再開などで歳出規模が一般会計ベースで総額13.9兆円と膨らむ。予算執行が25年度にずれ込めば、25年度のPB黒字化の重しとなるほか、25年度予算の執行もあり、政府は赤字化が不可避と見ている。

PB黒字化目標の今後の取り扱いについては、25年度予算通過後、春以降に政府・与党内で議論し、6-7月にまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に反映する。

PBについては、政府が01年に目標を掲げて以降、黒字化は実現しておらず、これまで先送りを繰り返してきた経緯がある。与党内の積極財政派や野党の国民民主党・玉木雄一郎氏などは、PBはデフレ時代の健全化目標で、債務のGDP(国内総生産)比率を重視すべきと主張している。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 5
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 8
    三船敏郎から岡田准一へ――「デスゲーム」にまで宿る…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中