ニュース速報
ビジネス

米利下げ時期予想後ずれ、BofAは利上げも想定 雇用統計受け

2025年01月11日(土)04時52分

米金融各社は10日、市場予想を上回る米雇用統計を受け、今年の連邦準備理事会(FRB、写真)の利下げ見通しを修正した。2017年5月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[10日 ロイター] - 米金融各社は10日、市場予想を上回る米雇用統計を受け、今年の連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを修正した。とりわけバンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバル・リサーチは利上げの可能性も想定した。

米労働省が発表した2024年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は25万6000人増加し、市場予想の16万人増を上回った。失業率は4.1%と、前月の4.2%から低下した。

BofAグローバル・リサーチのアナリストはメモで「米利下げサイクルは終了したと考える」とし、「FRBが長期間金利を据え置くというのがわれわれの基本シナリオだが、次の動きに絡むリスクは利上げに傾いている」という見方を示した。

CMEのフェドウオッチによると、市場は6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%ポイント利下げの確率を76.31%と織り込んだ。

JPモルガンとゴールドマン・サックスは、次回の利下げ時期を6月に後ずれさせた。JPモルガンのアナリストは「3月までに追加利下げに踏み切るには、非常に悪い雇用統計が必要になるだろう」と述べた。

ウェルズ・ファーゴも、3月利下げの「確率はますます低下している」と指摘。INGは、インフレの粘着性を踏まえ「FRBによる利下げ休止長期化リスクが高まっている」とした。

モルガン・スタンレーは、雇用統計を受け短期的な米利下げの可能性は低下するとしつつも、「より良好なインフレ見通しを踏まえ、3月利下げの可能性は依然高い」との見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インドネシア、iPhone16販売禁止解除で合意間

ビジネス

グーグル、「クロード」のアンソロピックに10億ドル

ビジネス

ECB利下げ支持、今後2会合で─蘭中銀総裁=ブルー

ビジネス

英財政赤字、12月は市場予想以上に膨らむ 利払い費
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの焼け野原
  • 3
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピー・ジョー」が居眠りか...動画で検証
  • 4
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    大統領令とは何か? 覆されることはあるのか、何で…
  • 7
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 8
    世界第3位の経済大国...「前年比0.2%減」マイナス経…
  • 9
    欧州だけでも「十分足りる」...トランプがウクライナ…
  • 10
    「敵対国」で高まるトランプ人気...まさかの国で「世…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 9
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 10
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中