ニュース速報
ビジネス

米CPI、9月は2.4%上昇 約3年半ぶりの小幅な伸び 予想は上回る

2024年10月11日(金)03時17分

米労働省が10日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、前月比0.2%上昇し、上昇幅は前月と変わらなかった。首都ワシントン近郊のスーパーマーケットで2022年撮影。(2024年 ロイター/Sarah Silbiger/File Photo)

[ワシントン 10日 ロイター] - 米労働省が10日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.4%上昇した。食品価格の上昇を背景に市場予想の2.3%を小幅上回った。しかし、2021年2月以来約3年半ぶりの小幅な伸びにとどまったことで、米連邦準備理事会(FRB)は11月も利下げを継続する見通しだ。

8月は2.5%上昇だった。

前月比では0.2%上昇し、伸びは前月と並んだ。市場予想は0.1%上昇だった。

食品は0.4%上昇し、8月の0.1%上昇から伸びが加速した。一方、ガソリンは4.1%下落した。

家賃は0.3%上昇。前月は0.4%上昇だった。コアインフレの押し上げ要因として注目される持ち家の帰属家賃も0.3%上昇と、伸びは前月の0.5%上昇から鈍化した。

FHNファイナンシャルのマクロストラテジスト、ウィル・コンパーノレ氏は「CPIは予想以上に上昇したものの、FRBによる来月の0.25%ポイント利下げの軌道を逸脱させるほどは加速していない」と指摘。「インフレ加速を懸念させる要素もあったが、住宅インフレの減速は、今後のコアサービス価格鈍化に向け良い前兆だ」と述べた。

国家経済会議(NEC)のブレイナード委員長は、インフレ率がパンデミック前の水準に戻り、1600万人の雇用が創出される中、金利が低下し、失業率は低水準にあるなど、米経済は着実に進展を続けていると述べた。

変動の大きい食品とエネルギー成分を除くコアCPIは、前年比3.3%上昇した。市場予想は8月と同じ3.2%上昇だった。

前月比では0.3%上昇し、伸びは8月と同じだった。市場予想は0.2%上昇。

中古車・トラックの価格上昇がコアインフレの前月比での上昇を主導した。そのほか医療関連は0.4%上昇、自動車保険は1.2%上昇、衣料品は1.1%上昇、航空運賃は3.2%上昇した。

CMEのフェドウォッチによると、市場が織り込む11月6─7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%ポイント利下げの確率は約87%。金利据え置きの確率は約13%となった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ニデック、延期していた第1四半期決算14日開示へ 

ビジネス

JX金属、今期業績を上方修正 AI需要で半導体材料

ビジネス

出光、26年3月期予想を上方修正 純利益27%減の

ワールド

米韓合意の文書いまだ発表されず、潜水艦問題で難航か
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    インスタントラーメンが脳に悪影響? 米研究が示す「…
  • 7
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入…
  • 8
    中年男性と若い女性が「スタバの限定カップ」を取り…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中