ニュース速報
ビジネス

FRB一段の利下げ実施へ、物価圧力の緩和続く=NY連銀総裁

2024年10月11日(金)04時21分

米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁(写真)は10日、インフレ圧力の緩和が続く中、連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくと予想されると述べた。5月撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)

Michael S. Derby

[10日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は10日、インフレ圧力の緩和が続く中、連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくと予想されると述べた。

ウィリアムズ総裁は、ニューヨーク州のビンガムトン大学での講演で「現時点の自分自身の経済予測に基づき、金融政策スタンスを一段と中立的なものに移行させるプロセスを継続することが適切だと考えている」と言及。「金利水準の調整の時期とペースは、経済指標の推移や経済見通しのほか、目標の達成に対するリスクに基づき決定される」と述べた。  

その上で、労働市場の均衡化が大きく進む中、経済成長は堅調で、経済の基盤は強固になっていると指摘。今年の米国の経済成長率は2.25─2.50%になり、その後2年間は平均2.25%の成長が維持されるとの見方を示した。

失業率は年末までに4.25%にわずかに上昇し、来年もこの水準にとどまると予想。インフレ率は今年2.25%に低下し、来年にはFRBが目標とする2%に近づくとの見方を示し、「物価目標達成まで道のりは残っているが、確実に正しい方向に向かっている」と述べた。 

また、最近発表された雇用やインフレ関連データは「これまで見てきている全体的な(経済活動の)パターンと一致している」と述べた。

労働省がこの日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、前年比2.4%上昇と、2021年2月以来の小幅な上昇となった。

4日に発表された9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比25万4000人増と、過去6カ月で最大の伸びとなり、失業率も改善した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国軍が台湾周辺で実弾射撃訓練、封鎖想定 過去最大

ビジネス

中国、来年の消費財下取りに89億ドル割り当て スマ

ワールド

カンボジアとの停戦維持、合意違反でタイは兵士解放を

ワールド

韓国大統領、1月4ー7日に訪中 習主席とサプライチ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 6
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 7
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中