ニュース速報
ビジネス

欧州委、仏伊など7カ国の財政規律違反を指摘 是正期限は11月に

2024年06月20日(木)11時33分

欧州連合(EU)の欧州委員会は19日、フランスとイタリアなど加盟7カ国がEUの財政規律を超える財政赤字を抱えており、違反手続きの対象とする必要があるとの見解を示した。2022年2月撮影(2024年 ロイター/Gonzalo Fuentes)

Jan Strupczewski

[ブリュッセル 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は19日、フランスとイタリアなど加盟7カ国がEUの財政規律を超える財政赤字を抱えており、違反手続きの対象とする必要があるとの見解を示した。

財政規律違反が指摘されたのは他にベルギー、ハンガリー、マルタ、ポーランド、スロバキア。欧州委は是正期限を11月に設定するとしている。

EUは新型コロナウイルス感染拡大を受け、2020年から財政規律の適用を一時停止していた。

フランスでは下院選(6月30日と7月7日投票)で誕生する政府による追加支出計画を制限する可能性がある。その場合、世論調査でリードするマリーヌ・ルペン氏の極右政党・国民連合(RN)が公共支出の拡大や年金支給年齢の引き下げといった公約を実現するのは難しくなりそうだ。

フランスは23年に対GDP(国内総生産)比5.5%の財政赤字を計上。今年は5.3%に低下すると予測されているが、それでもEUの上限である3%を大きく上回る。

市場はまた、対GDP比約138%という高水準の債務を抱えるほか、1%未満という低成長に見舞われるイタリアを注視。同国のジョルジェッティ経済財務相は「われわれが置かれている状況を考えると、予算政策の計画と管理において責任あるアプローチを維持することが必要だと認識している」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国の新規銀行融資、11月は予想下回る3900億元

ビジネス

仏ルノー、モビライズ部門再編 一部事業撤退・縮小

ビジネス

ECB、大手110行に地政学リスクの検証要請へ

ワールド

香港の高層住宅火災、9カ月以内に独立調査終了=行政
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれなかった「ビートルズ」のメンバーは?
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナ…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中