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マスク氏、SECとの和解で最高裁に上訴 「言論の自由侵害」

2023年12月08日(金)10時40分

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は7日、証券取引委員会(SEC)が旧ツイッター(現X)への自身の投稿を巡る同意審決の履行に際して権限を逸脱し、憲法で保障されている言論の自由を侵害したかどうか審理するよう、連邦最高裁判所に上訴した。写真は、2023年6月16日にパリで開かれたイベントに出席したマスク氏。(2023年 ロイター/Gonzalo Fuentes)

John Kruzel

[ワシントン 7日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は7日、証券取引委員会(SEC)が旧ツイッター(現X)への自身の投稿を巡る同意審決の履行に際して権限を逸脱し、憲法で保障されている言論の自由を侵害したかどうか審理するよう、連邦最高裁判所に上訴した。

マスク氏の弁護士によると、同氏はテスラの非上場化に向けて「資金を確保した」とする2018年8月の投稿に関し、SECとの和解策である同意審決を支持した下級裁判所の5月の判決について審理を求めている。

SECは、マスク氏が投稿により投資家を欺いたとして訴えていた。マスク氏は、SECが同意審決を悪用してツイッターの利用状況を執拗(しつよう)に調査したと主張したが、マンハッタンの連邦控訴裁判所はこれを認めず、同氏の再審請求を退けた。

同意審決によりマスク氏とテスラは、それぞれ2000万ドルの制裁金を支払った。また、同氏はテスラの会長を辞任し、ツイッターに投稿する際にはテスラの弁護士から事前に承認を得ることを受け入れた。

マスク氏の弁護団は、SECには和解条件として「言論統制」を行う権限はなく、言論の自由に対する政府の権限を制限している米憲法修正第1条に違反していると主張した。

ロイター
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