中銀デジタル通貨、盗難やハッキングが主要リスク=BIS

11月29日に公表した中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する報告書で、国際決済銀行(BIS)は、盗難やハッキングといった問題が主要リスクになるとの見方を示した。写真は2017年7月、米ネバダ州ラスベガスで撮影(2023年 ロイター/Steve Marcus)
Marc Jones
[ロンドン 29日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)は29日に公表した中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する報告書で、盗難やハッキングといった問題が主要リスクになるとの見方を示した。
2023年央時点でCBDC発行を目指す中銀の数は130行に上り、過去3年で3倍に増えた。
バハマやナイジェリアは既に導入しており、中国は2億人を対象にデジタル人民元の実証実験を進めている。欧州中央銀行(ECB)も2年間の調査に着手した。
BISは「CBDCの発行は中銀のビジネスモデルと直面するリスクに大きな影響を与え、そのリスクプロファイルを変更することになる」と指摘した。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術のような新技術を使用するCBDCには現在適用されているようなサイバーセキュリティーの枠組みがないため「独自のサイバーリスク」に直面するとの見方も示した。