ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は小幅続伸、中国復調への思惑が支え

2023年03月01日(水)12時01分

1日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1円35銭高の2万7446円91銭と小幅に続伸した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 1日 ロイター] - 1日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1円35銭高の2万7446円91銭と小幅に続伸した。米国の利上げ長期化への懸念が重しになって売り先行で始まったが、中国経済の復調への思惑が支えとなり、わずかながらプラスに浮上した。

日経平均は前日の米株安を嫌気する形で安く始まり、一時140円安に下げ幅を広げたが、下値では押し目買いが入って下げ渋った。米国株は小幅安で明確な方向感はみられておらず、手掛かりに乏しい中で循環物色の商状となった。

その後、中国で堅調な景気指標が発表されて上海株や香港株が堅調に推移する中、日経平均はプラスに転じた。業種別では、機械が上げ幅を拡大したほか、電気機器がプラスに転じた。

市場では「米金融政策に対する年明け後の楽観論は後退し、警戒ムードが強まっている。一方、インバウンドや中国経済の復調への期待が支えになっている」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司ファンドマネージャー)との声が聞かれた。

中国の国家統計局が発表した2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は52.6と1月の50.1から予想以上に上昇し、2012年4月以来の高水準を記録。財新/S&Pグローバルが発表した2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)も51.6と前月の49.2から上昇し、好不況の分かれ目となる50を7カ月ぶりに上回った。

もっとも、中期的には米経済の影響が大きいとして「先々を考えるとあまり楽観できず、どうしても上値は重くなりやすい」(戸田氏)とみられている。

TOPIXは0.1%安の1991.35ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆3917億6600万円だった。東証33業種では、値上がりは鉄鋼や非鉄金属、卸売業など14業種で、値下がりは海運業や医薬品、電気・ガス業など19業種だった。

個別では、累進配当政策の導入方針を示した味の素が大幅高となったほか、ファナックや三井物産は堅調だった。一方、株主による売り出しが嫌気された関西ペイントや、第一三共は軟調だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが853銘柄(46%)、値下がりは895銘柄(48%)、変わらずは85銘柄(4%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を受け、炎上・爆発するロシア軍T-90M戦車...映像を公開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 7

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中