ニュース速報

ビジネス

日経平均は小幅3日続落、半導体安が重し トヨタ決算後一時プラス

2023年02月09日(木)15時36分

 2月9日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比22円11銭安の2万7584円35銭と小幅に3日続落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比22円11銭安の2万7584円35銭と小幅に3日続落して取引を終えた。前日の米ハイテク株安を受けて東京市場でも半導体関連株が総じて軟調で、指数の重しになった。材料難から動意に乏しくなる中、後場にトヨタ自動車が決算を発表するとイベント通過の安心感もあって指数は下げ幅を縮小した。

日経平均は約150円安でスタートした後、一時181円安の2万7424円69銭に下げ幅を広げた。前日の米連邦準備理事会(FRB)高官によるタカ派寄りの発言が金融引き締め長期化への警戒につながり、投資家心理を悪化させた。

米市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合やフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落しており、東京市場でも半導体関連銘柄が総じて売られて指数の重しとなった。

手掛かりに乏しく、後場にかけて節目の2万7500円を挟んだもみ合いが続いたが、午後に見通し据え置きを発表したトヨタ株がプラスに転じ、指数も下げ幅を縮小して一時プラスに浮上した。「午前はトヨタ決算を警戒して下げてた側面もあり、イベントを無難に通過したことで買い戻された」(国内証券のストラテジスト)という。

目先の相場は、企業決算を手掛かりにした個別物色が引き続き見込まれる。一方、相場全体では「日銀総裁人事を巡る続報がないほか、来週の米消費者物価指数(CPI)への警戒感もあり、方向感が出にくい」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)とみられている。

TOPIXは0.05%高の1985.00ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.05%高の1021.44ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は2兆5791億2800万円だった。東証33業種では、値上がりは繊維業やガラス・土石製品、非鉄金属など21業種で、値下がりは電気・ガス業やゴム製品、陸運業など12業種だった。

決算を手掛かりにした物色が引き続き活発で、AGCが大幅高となったほか、住友金属鉱山やパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスも買われた。一方、東京エレクトロンや東京電力HLDGは軟調だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが980銘柄(53%)、値下がりは761銘柄(41%)、変わらずは95銘柄(5%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

スーダン内戦1年、欧米諸国が飢餓対策で20億ユーロ

ワールド

香港の国家安全条例、英では効力なく市民は「安全」=

ワールド

ザッカーバーグ氏個人の責任は認めず、子どものSNS

ビジネス

中国・百度のAIチャットボット「アーニー」、ユーザ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 5

    キャサリン妃は最高のお手本...すでに「完璧なカーテ…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 8

    イスラエル国民、初のイラン直接攻撃に動揺 戦火拡…

  • 9

    甲羅を背負ってるみたい...ロシア軍「カメ型」戦車が…

  • 10

    中国の「過剰生産」よりも「貯蓄志向」のほうが問題.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開

  • 4

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 5

    ドイツ空軍ユーロファイター、緊迫のバルト海でロシ…

  • 6

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 7

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 8

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 9

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 10

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中