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米国株式市場=急反発、米国債利回り低下など反映

2022年09月29日(木)06時49分

米国株式市場は、米国債利回り低下を受け、急反発して終了した。3月撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)

[28日 ロイター] - 米国株式市場は、米国債利回り低下を受け、急反発して終了した。ただ、アップルにはiPhone需要を巡る懸念から売りが出た。

S&P総合500種は7営業日ぶりに反発し、上昇率は8月10日以来の大きさとなった。前日には2020年終盤以来の安値を付けていた。

米10年債利回りが0.26%ポイント超低下し09年以来最大の下げとなる中、金利動向に敏感な大型株のマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズなどが買われた。

米国債利回りが低下したのは、イングランド銀行(英中央銀行)が同国の財政政策を巡る懸念から混乱していた市場の安定化に向け、650億ポンド(約694億ドル)に上る長期国債の一時買い入れを開始すると発表したことが背景。

B・ライリー・ウェルスのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「ここ数週間に持続的に上昇してきた米2年債利回りが2日連続で低下し、株式市場に安心感が広がった」と語った。

アップルは1.3%安。新型iPhoneの今年の生産拡大を見送る方針だと、通信社ブルームバーグ・ニュースが27日報じた。需要が予想ほど伸びていないためという。

今年の株式市場が下落基調となっている中で、アップル株は相対的にアウトパフォームしており、年初来の下落率は約15%とS&P500の22%よりも小幅にとどまっている。

S&P主要セクターはこの日、全て上昇。エネルギーが4.4%高と上げを主導した。通信サービスも3.2%高と上げが目立った。

製薬大手・バイオジェンは40%の大幅高。エーザイと共同開発しているアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の臨床試験で、症状の悪化を抑制する効果が示された。

同じくアルツハイマー病治療薬を開発しているイーライリリーも7.5%値上がりした。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.82対1の比率で上回った。ナスダックでも3.66対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は117億株。直近20営業日の平均は114億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 29683.74 +548.75 +1.88 29198.92 29811.78 29114.97

前営業日終値 29134.99

ナスダック総合 11051.64 +222.13 +2.05 10817.53 11101.50 10776.34

前営業日終値 10829.50

S&P総合500種 3719.04 +71.75 +1.97 3651.94 3736.74 3640.61

前営業日終値 3647.29

ダウ輸送株20種 12457.13 +303.78 +2.50

ダウ公共株15種 944.84 +10.61 +1.14

フィラデルフィア半導体 2427.26 +29.22 +1.22

VIX指数 30.18 -2.42 -7.42

S&P一般消費財 1183.21 +32.29 +2.81

S&P素材 435.95 +11.16 +2.63

S&P工業 723.10 +15.83 +2.24

S&P主要消費財 720.27 +8.46 +1.19

S&P金融 516.36 +9.66 +1.91

S&P不動産 230.34 +4.24 +1.87

S&Pエネルギー 558.34 +23.55 +4.40

S&Pヘルスケア 1444.73 +31.05 +2.20

S&P通信サービス 168.91 +5.20 +3.17

S&P情報技術 2180.90 +19.90 +0.92

S&P公益事業 353.59 +3.84 +1.10

NYSE出来高 11.05億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 26495 + 575 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 26480 + 560 大阪比

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