ニュース速報

ビジネス

来年度税制改正、法人税控除率は大企業で最大30%・中小は最大40%

2021年12月08日(水)19時06分

 12月8日、自民党の税制調査会は、2022年度の税制改正で、企業の賃上げを促すため、法人税から差し引く控除率を現在の15%から、大企業は最大30%、中小企業は最大40%に引き上げる最終案を了承した。写真は2009年7月都内で撮影(2021年 ロイター)

[東京 8日 ロイター] - 岸田文雄首相は8日午後、経済政策の柱に据える賃上げを促すため、法人税の税額控除率を大企業で最大30%に、中小企業で最大40%に引き上げる方針を明らかにした。衆議院本会議の代表質問で語った。

自民党の税制調査会も同日、2022年度の税制改正で法人税から差し引くこの控除率の最終案を了承した。ロイターが閲覧した税調の資料によると、大企業は継続雇用者の給与総額が前年度より4%以上増えた場合は控除率を25%とし、従業員の教育訓練費を前年度より20%以上増やした場合は控除率をさらに5%拡大する。

中小企業は雇用者全体の給与総額が前年度比で2.5%以上増えた場合には控除率を30%とし、従業員の教育訓練費が前年度比10%以上なら控除率をさらに10%拡大する。

また、大企業について、継続雇用者の給与総額の前年度比増加率が1%以上とならない場合は、研究開発税制やその他の一定の税額控除の規定を適用しないとした。

このほか住宅ローン減税について、今年末で期限が切れる制度を2025年まで4年間延長し、控除率をローン残高の1%から0.7%に引き下げる。控除期間は、新築住宅は13年間、既存住宅については10年間とする。

借入限度額は新築の場合、省エネや耐震性などに対応した「認定住宅」の2023年までの入居分については5000万円、他にも省エネ性能が高い住宅は4500万、標準的な省エネ性能を有した住宅の場合は4000万円とする。

与党は、来年度の税制改正大綱を10日に了承する見通し。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を受け、炎上・爆発するロシア軍T-90M戦車...映像を公開

  • 4

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 5

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 6

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 7

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 10

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 7

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中