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東エレク、通期の営業利益見通しを上方修正 「市場拡大続く」

2020年10月29日(木)17時19分

[東京 29日 ロイター] - 東京エレクトロン<8035.T>は29日、2021年3月期の連結営業利益予想を従来の2750億円から前年比18.4%増の2810億円に上方修正した。売上高や利益が当初予想を上回った上期業績や、顧客による投資の前倒しなどを織り込んだ。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の平均は2773億円で、会社実績はこれを上回った。

会見した笹川謙経理部長は「市場は来年、再来年も拡大傾向が続く」との見方を示した。新型コロナウイルス感染拡大の影響は続いているが、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、第5世代(5G)通信網などの広がりで半導体需要が高まり製造装置投資の前倒しが進み、市場は拡大基調にあるという。

特にメモリー、DRAMは昨年にかけて投資が抑制されたが、笹川氏によると「今年、来年と増えていく傾向にある」という。DRAMは「底打ちがみえている。これからボトムアウトしてくるだろう」とみている。NANDも力強く、ファウンドリ・ロジック向けも寄与。米中摩擦など地政学リスクはあるものの「市場環境の中期トレンドは大きく影響を受けるものではない」(笹川氏)という。

業績予想の修正に伴い、年間配当予想は従来の1株あたり660円を675円に引き上げた。前年実績は588円。

20年4―9月期の営業利益は前年同期比43.9%増の1474億円だった。売上高は同31.4%増の6681億円で、売上高と利益はともに当初予想を上回った。従来予想は売上高が6200億円、営業利益が1270億円。半導体製造装置の営業利益は、従来予想の5850億円に対して、同35.2%増の6354億円と大きく伸長した。

*内容を追加しました。

(平田紀之 編集:田中志保)

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