ニュース速報

ビジネス

米経済とインフレ、控えめから緩やかに拡大 賃金上昇も継続=地区連銀報告

2018年01月18日(木)05時55分

1月17日、米連邦準備理事会(FRB)は地区連銀経済報告を公表し、米経済とインフレ率が2017年11月終盤から年末にかけ「控えめから緩やかな」ペースで拡大したとの認識を示した。写真は2016年3月、ニューヨークで撮影(2018年 ロイター/Lucas Jackson)

[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表し、米経済とインフレ率が2017年11月終盤から年末にかけ「控えめから緩やかな(modest-to-moderate)」ペースで拡大したとの認識を示した。

さらに、大半の地区で賃金の上昇が継続したとも指摘した。幅広い業種、職種で賃上げが見られた地区もあった。

インフレ圧力に関する見方はまちまちだが、今後数カ月後にさらに賃金が上昇するとの観測もあった。

FRBは「一部地区では企業が販売価格の引き上げは可能との見方を示した。小売業で控えめながら値上げを報告する地区もあったほか、全米で住宅価格の上昇が見られた」としている。

中でもダラス地区の成長は過去6週間にわたり「力強い」ペースだった。製造業、小売業、金融以外のサービス、エネルギー分野が伸びた。雇用も上向きで、賃金や物価圧力も引き続き高まっている。

FRB内ではインフレのペースの鈍化に懸念がある。金融政策の目標の2%には5年以上も届いていない。

17年は堅調な成長と低い失業率を背景に3度の追加利上げを行い、今年も3度を予想している。

労働市場が最大雇用に近い状況ならば、インフレのペースが目に見えて上がるのを待つよりも利上げをすべきだと考える声はFRB内の大多数を占めるとみられる。

12月の雇用統計では新規就業者数は小売業でマイナスとなるなど予想を下回ったが、賃金は上昇しており、3月に追加利上げが行われる可能性がある。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

神田財務官、介入有無コメントせず 過度な変動「看過

ワールド

タイ内閣改造、財務相に前証取会長 外相は辞任

ワールド

中国主席、仏・セルビア・ハンガリー訪問へ 5年ぶり

ビジネス

米エリオット、住友商事に数百億円規模の出資=BBG
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われた、史上初の「ドッグファイト」動画を米軍が公開

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    目の前の子の「お尻」に...! 真剣なバレエの練習中…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    美女モデルの人魚姫風「貝殻ドレス」、お腹の部分に…

  • 10

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中