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世界の自動車メーカー、EV開発に総額900億ドル投資計画

2018年01月16日(火)14時59分

 1月15日、世界の自動車メーカーが計画する電気自動車(EV)への投資が合計で少なくとも900億ドルに上ることが、ロイターの情報分析で明らかになった。米デトロイトの自動車ショーで撮影(2018年 ロイター/Jonathan Ernst)

[デトロイト 15日 ロイター] - 世界の自動車メーカーが計画する電気自動車(EV)への投資が合計で少なくとも900億ドルに上ることが、ロイターの情報分析で明らかになった。1年間に販売される自動車9000万台の1%に過ぎず、米テスラが圧倒的なシェアを握るEV部門に、巨額の資金が注ぎ込まれる。

これまでに発表されたEV向け投資は、米国の自動車メーカーが最低190億ドル、中国が210億ドル、ドイツが520億ドルとなっている。

ただ、デトロイトで開かれた自動車ショーに参加した米国とドイツの自動車メーカー幹部はインタビューで、こうした投資の大半が中国向けになるとの見方を示した。中国政府はEVをはじめとする新エネルギー車について、一定割合以上の生産、輸入を義務付ける規制を2019年から導入する。

大手自動車メーカーは欧州や米カリフォルニア州の排ガス規制への対応も進めるほか、テスラがセダンやスポーツ用多目的車(SUV)のEV生産を軌道に乗せたことも圧力となっている。

EVに最も多額の投資を計画しているのはドイツのフォルクスワーゲンだ。同社は2030年までに世界で販売する300車種のEV版を生産するため400億ドルを投じる。

米国勢では、フォード・モーターのビル・フォード会長が14日、2022年までのEV投資額を110億ドルとすると明らかにした。

ゼネラル・モーターズ(GM)は2023年までに20車種のEVを導入する方針。GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)はEV向け投資額を明らかにしていないが、傘下のキャデラックのヨハン・ダ・ネイシン社長によると、投資先は大半が中国となる見通しだ。

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のセルジオ・マルキオーネCEOは15日、新型EVについて具体的な数値目標を発表するのは妥当ではないと述べる一方、欧州で排ガス規制によりEVが必需品になりそうだとの見方を示した。

一方、ダイムラーはEV10車種とハイブリッド車40車種の開発に少なくとも117億ドルを投じると表明している。

ロイター
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