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日経平均は3日ぶり小反発、高寄り後は利益確定売り

2017年06月23日(金)15時47分

 6月23日、東京株式市場で日経平均は3日ぶりの小反発となった。手掛かり材料に乏しく高寄り後は小口の利益確定売りに押される形となった。ハイテク関連の一角や金融セクターが底堅く推移し、全体相場を下支えした。写真は東京証券取引所で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりの小反発となった。手掛かり材料に乏しく高寄り後は小口の利益確定売りに押される形となった。ハイテク関連の一角や金融セクターが底堅く推移し、全体相場を下支えした。東証1部の売買代金は2兆円を維持したが、引けにかけては見送りムードが強まった。

前日の米国株が高安まちまちとなり、ドル/円が111円台前半での推移を続ける中、市場では「材料がなく方向感が出ない」(国内証券)との声が聞かれた。日経平均の日中の値幅(高値と安値の差)は約63円にとどまった。

TOPIXも3日ぶりの小反発。業種別ではその他製品が上昇率トップ。ノンバンク、ガラス・土石がこれに続いた。値下がり率トップは海運だった。

日経平均は2015年6月24日にこの年の高値2万0952円を付け、その1年後の16年6月24日には、同年の安値となる1万4864円まで下落した。今年の6月24日は土曜日となるが、この2年間でみるとほぼ「往って来い」の格好となっている。

「原油安と円安により日本の企業業績が大幅に伸びるとの期待で買われていた2年前と比べ、過熱感はない。業績対比でみればフェアバリューのところで動いている」(ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄シニアファンドマネージャー)との見方が出ている。上値追いには慎重な姿勢がみられる一方、下値も限定的な相場が続いている。

個別銘柄ではタカタ<7312.T>がストップ高で取引を終えた。前週末の民事再生法適用申請を巡る報道を受け急落を続けていたが、日本経済新聞が23日、国内自動車メーカーがタカタに資金繰り支援を伝えたことが分かったと報じた。「低位株物色の流れの中で、値幅狙いの短期投資家の買いが集まった」(国内証券)という。

半面、川崎汽船<9107.T>が軟調。同社が23日開いた株主総会で、村上英三社長を含む取締役9人の選任議案が賛成多数で可決した。米議決権行使助言会社ISSは会長と社長の再任に反対推奨を行っていた。経営体制の刷新と企業価値向上に対する期待が剥落した格好となり、売りが優勢となった。

東証1部の騰落数は、値上がり853銘柄に対し、値下がりが1005銘柄、変わらずが164銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20132.67 +22.16

寄り付き    20152.58

安値/高値   20089.54─20152.58

TOPIX<.TOPX>

終値       1611.34 +0.96

寄り付き     1612.35

安値/高値    1607.67─1613.08

東証出来高(万株) 153220

東証売買代金(億円) 20114

(長田善行)

ロイター
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