ニュース速報

ビジネス

欧州市場サマリー(28日)

2017年04月29日(土)05時48分

[28日 ロイター] - <為替> ドルが対円で上昇し、26日に付けた約4週間ぶり高値の111.77円に迫った。第1・四半期の米雇用コスト指数統計で賃金の伸びなどが確認されたことを受けた動き。4月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びを示したことで、ユーロは対ドルで上昇した。

<ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。決算内容が嫌気された金融大手バークレイズが売られ、全体水準を押し下げた。FT100種<.FTSE>は月間ベースで昨年11月以来の大きな値下がりとなった。 バークレイズは5.2%安。英国の欧州連合(EU)離脱決定時以来の大きなマイナスとなった。第1・四半期利益は前年同期と比べて2倍以上に増加したものの、投資銀行部門で債券取引の業績が期待外れに終わったことが嫌気された。 一方、銀行大手ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は4.7%高だった。第1・四半期の利益が市場予想を上回り、15年第3・四半期以来の黒字となった。

<欧州株式市場> 続落して取引を終えた。利益確定売りに押されたほか、決算内容が嫌気された銘柄が売られた。STOXX欧州600種指数<.STOXX>は週間ベースでは約2.5%上昇し、昨年12月以来の大きなプラスとなった。フランス大統領選の第1回投開票の結果を好感し、欧州の株式ファンドに資金が流入した。月間ベースでも3カ月連続で伸びた。

英銀バークレイズが5.2%安。第1・四半期利益は前年同期の2倍以上になったものの、債券取引事業が米金融大手ほど堅調でなかったとして嫌気された。

一方、スイスの金融大手UBSは2.1%高で3カ月ぶりの高値をつけた。中核のウェルス・マネジメント事業が好転したことで、第1・四半期としては金融危機以来2番目に好調な業績となった。

<ユーロ圏債券> 国債利回りが上昇した。4月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)が予想を上回る上昇率となったほか、域内国の堅調な国内総生産(GDP)統計を受けて、国債売りが膨らんだ。

4月のユーロ圏CPI速報値は前年同月比1.9%上昇と、予想の1.8%を上回る伸びを記録。2%弱とする欧州中央銀行(ECB)の目標に迫った。これに加え、過去半年に0.7─0.9%の水準で推移していたコアインフレ率が1.2%と、市場予想の1.0%を上回り、2013年9月以来の高水準をつけた。

仏独10年債の利回り格差は46bp程度で小動き。24日の低水準は上回っているが、仏大統領選第1回投票前の前週末21日につけた62.5bpは大きく下回っている。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

仏ソジェン、第1四半期は減益も予想上回る 投資銀行

ワールド

EUと米、ジョージアのスパイ法案非難 現地では抗議

ビジネス

EXCLUSIVE-グレンコア、英アングロへの買収

ワールド

中国軍機14機が中間線越え、中国軍は「実践上陸訓練
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 5

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 9

    「複雑で自由で多様」...日本アニメがこれからも世界…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中