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米ISM製造業景気指数、7月やや低下 英EU離脱決定めぐる懸念重し
8月1日、ISMが発表した7月の製造業景気指数は52.6と前月の53.2から低下し、ロイターがまとめたアナリスト予想の53.0を下回った。英国の欧州連合(EU)離脱決定による影響への懸念が重しになっていると見られる。 写真は2011年7月、米ミシガン州の工場で(2016年 ロイター/Rebecca Cook)
[ニューヨーク/ワシントン 1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が発表した7月の製造業景気指数は52.6と前月の53.2から低下し、ロイターがまとめたアナリスト予想の53.0を下回った。英国の欧州連合(EU)離脱決定による影響への懸念が重しになっていると見られる。
拡大と悪化の分岐点となる50を5カ月連続で上回っているものの、米製造業部門はこれまでに見られたドル高と原油安の影響がなお重しとなっており、投資が弱含むなど全体的に軟調となっている。
7月は新規受注指数が56.9と、前月の57.0から低下、雇用指数は49.4と、前月の50.4から低下した。 価格指数は55.0と、60.5から低下した。
今回の調査に協力した化学メーカーは「英国のEU離脱決定の影響を注視している」と指摘。このほか石油・ガス業界は「原油価格が1バレル=40─50ドルとなっている状況に適応するため、業界全体で人員削減の動きが続いている」としている。
一方、生産指数は約1年半ぶりの高水準に達した。
ウエルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニアエコノミスト、ティム・キンラン氏は、製造業部門で人員を削減し、在庫を切り崩す状況となるなか、生産の拡大は相入れない状況と指摘。
「こうした相反する流れは、景気循環が最終段階にあり、企業があらゆるリスク要因を警戒している状況を反映している」との考えを示した。
*内容を追加しました。