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米医療保険アンセムがシグナを542億ドルで買収、業界最大手に

2015年07月25日(土)07時46分

[24日 ロイター] - 米医療保険大手のアンセムは24日、同業の米シグナを約542億ドルで買収すると発表した。加入者数で米最大の医療保険会社が誕生する。

医療保険業界のM&A(合併・買収)案件としては過去最大。3週間前にはエトナが370億ドルでのヒューマナ買収を発表しており、業界内の再編が加速している。

アンセムはシグナ1株当たり現金103.40ドルと株式0.5152株を支払う。

1株当たりの買収額は、アンセムの23日終値155.21ドルに基づくと183.36ドル。

アンセムによると、買収に関する報道が伝わる前の5月28日時点の株価に基づくと、買収額は1株当たり188ドルとなる。

また、ロイターの算出によると、3月末時点のシグナの発行済み株式数に基づくと、株式部分の価値は総額491億1000万ドルとなる。

買収は2016年下期に完了の見通し。

アンセムはシグナ買収により、コスト削減に加え、病院や医師との価格交渉力の強化を狙う。

アンセムのジョセフ・スウィーディッシュ最高経営責任者(CEO)が、統合後の新会社のCEO兼会長に就任する。シグナのデイビッド・コルダーニCEOは、社長兼最高執行責任者(COO)を務める。

スウィーディッシュ氏は両社共同で行われたアナリストとの電話会議で、買収発表に先立ち、規制当局との協議を「全く」行わなかったことを明らかにしつつも、承認獲得に自信を表明した。

リーリンク・パートナーズのアナリスト、アナ・ガプテ氏は「戦略的かつ財政的に非常に魅力的な案件だが、規制当局の精査に直面することは否めない」と述べた。

米株式市場午後の取引で、シグナの株価は4%超安の147.79ドル近辺で推移。買収提示額を大幅に下回り、当局の調査を乗り切ることができるかどうか疑念が台頭していることを反映した。アンセムの株価も約1.9%安で推移した。

アンセム、シグナのいずれも、買収を断念する場合には、相手側に買収額の3.8%を違約金として支払うことが義務付けられている。

ロイター
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