ニュース速報

日経平均は3日ぶり反発、米中摩擦の緩和期待 円安・アジア株高も追い風

2019年06月27日(木)15時42分

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。前日の米国株市場の流れを引き継ぎ、朝方から半導体・電子部品株に買いが先行した。その後、米中が暫定的な貿易戦争の停戦で合意したという香港紙の報道が伝わると上げ幅を拡大。為替が1ドル108円台まで円安に振れたことや、香港・上海などアジア株の上昇も追い風となった。後場にかけて200円超高となり、きょうの高値で引けた。

市場では、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道が話題となった。大阪で行われるG20サミットに先立ち、米中が暫定的な貿易戦争の停戦で合意したと伝えた。協議継続に向けて追加関税の発動を見送り、両国がそれぞれ声明を発表する予定だという。米中摩擦の緩和期待が強まり、外為市場ではドル/円が108円台に上昇した。

TOPIXは1.23%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆0034億円だった。水産・農林、医薬品、食料品を除く幅広い業種で上昇。機械、海運、石油・石炭、ガラス・土石製品などが値上がり率上位に入った。東京エレクトロン<8035.T>、信越化学工業<4063.T>など半導体関連や、TDK<6762.T>、村田製作所<6981.T>など電子部品関連の上昇が目立った。市場では「外部環境が落ち着けば日経平均ベースで予想PER11倍は割安感が強い。キャッシュの潤沢な海外勢が打診買いを入れている」(国内証券)との声が出ていた。

個別銘柄では、日本鋳鉄管<5612.T>がストップ高まで買われた。同社は26日の取引時間中に、非開削の水道管工事現場での作業負荷を軽減する「推力伝達バンド」を開発・商品化し、川崎市の案件で採用が決定したと発表した。これを材料視した短期資金が前日から流入し、株価急騰が続いている。

東証1部の騰落数は、値上がり1711銘柄に対し、値下がりが375銘柄、変わらずが61銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21338.17 +251.58

寄り付き    21156.88

安値/高値   21123.97─21338.17

TOPIX<.TOPX>

終値       1553.27 +18.93

寄り付き     1538.14

安値/高値    1536.75─1553.27

東証出来高(万株) 120436

東証売買代金(億円) 20034.5

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を受け、炎上・爆発するロシア軍T-90M戦車...映像を公開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 7

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中