コラム

フランス政治は大混迷も、ルペンにとって2025年は厳しい年に...「壊し屋」の誤算と、腹心の裏切り

2025年01月04日(土)12時06分

ルペンは25年も制度と民主主義規範の破壊者であり続ける

だがフランスでは、この半世紀間に国民の一体感をめぐる不安が徐々に高まっている。背景にあるのはイスラム教徒人口の増加と、グローバル化やテクノロジーの変化が社会・政治・経済にもたらす影響だ。

こうした課題は、ルペン個人の政治キャリアを大きく超越する。国民連合という存在をもだ。その意味で、ルペンは25年も制度や民主主義規範の破壊者であり続けるだろう。

彼女は如才ない。支持者もいる。その影響力は24年がピークだったのかもしれないが。


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グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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