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ドイツの街角から

シュピッツナーゲル典子|ドイツ

ハノーファー・シュプレンゲル美術館 「Niki.草間.村上.Love You For Infinity」特別展─無限の愛をめぐる、アート・アイコンの競演  

アートと商業の交差点

3人のアーティストに共通するのは、アートを消費社会と結びつけ、日常に持ち込んだことだろう。

ニキの香水瓶やアクセサリー、草間のファッションコラボ、村上のブランドとの提携など、アートが商業空間に息づく実例が紹介されている。

体験するアート・愛のメッセージとインフィニティ・ショップ

展示の中心には、来場者が参加できる体験スペースが設けられている。ここでは、ニキが残した手紙にインスピレーションを受け、「愛のメッセージ」を書いて送ることができる。

また、視覚障がいのある人でも触れて楽しめるオブジェも用意され、誰もがアートを感じられるインクルーシブな空間となっている。

ミュージアムの「インフィニティ・ショップ」では、「愛を持ち帰ろう」をテーマに、展覧会オリジナルのグッズや書籍、カタログなどが並ぶ。カラフルな「ナナ・バルーン」やドット柄アイテムは、お土産にもぴったりだ。

ハノーファーが世界へ発信する「愛のメッセージ」

ハノーファー市長のベリット・オネイ氏は語る。
「ニキ・ド・サンファルの寄贈は、この街の国際的なイメージを変えた。彼女の遺産は今も生き続けています」

シュプレンゲル美術館館長のラインハルト・シュピーラー氏(画像上)もこう続ける。
「この展覧会は、異なるスタイルの3人が普遍的なテーマを語り合う、まさに無限の対話です」

シュプレンゲル美術館は、ニーダーザクセン州の文化拠点として、再び国際的な注目を集めている。この特別展は2026年2月14日(バレンタインデー)まで開催される。アートが生む愛と無限のエネルギーを、ぜひ現地で体感してみたい。

取材協力・

Sprengel Museum Hannover

Hannover Tourismus

 

Profile

著者プロフィール
シュピッツナーゲル典子

ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。

Twitter: @spnoriko

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