三島、川端、大江、谷崎だけじゃない......若い世代の日本文学がフランスで愛される理由
2012年3月に開かれたパリ国際ブックフェアでは日本が「招待国」に選ばれ、日本の小説家20人ほどがパリに行って対話などのイベントに参加した。今回のエスカパド文学賞では5人の小説家が5月の授賞式に招待されたが、それぞれ理由があって1人も来られない。本当に残念だ。
フランスの読者はがっかりしただけでなく、日本の小説家が日本でも読者に会う機会が少ないこと、あるいはあまりテレビやラジオの番組に出ないことに驚いていた。フランス人からすると、小説を読むことが一個人の経験で済んでしまうのではなく、他の読者や小説家との共有経験になってほしい。小説家にとっても、読者に会って意見交換するのは非常に重要なことではないかと私は思う。
西村カリン
KARYN NISHIMURA
1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『フランス人記者、日本の学校に驚く』など。Twitter:@karyn_nishi
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