和歌山カレー事件 死刑囚の母と子どもたちの往復書簡に見た「普通の家族」
前を向こうとしていた長女が自死を選んだ
ほんまに最後まで諦めないでがんばろ。私は健ちゃんの頭の賢いとこ、口のうまいこと、段取りがいいところ、マミーの気が強いとこ、自分の意見をちゃんと言う所を受け継いでいる。だから中途半端で生きたくない。(平成17年9月15日 祥子が健治へ宛てたメッセージより)
事件が起きたのは長女の祥子が中学3年の時なので、平成17年(2005年)の時点では21~22歳だったことになる。長女らしく冷静に事実を受け止め、なんとか前を向いていこうとしていたことがうかがえる。
しかし、だからこそ2021年6月9日に祥子が自死を選んだことについては、言いようのない思いが残ってしまうのだ。
『眞須美 ~死刑判決は『シルエット・ロマンス』を聴きながら~』
林 眞須美・著
幻冬舎
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[筆者]
印南敦史
1962年生まれ。東京都出身。作家、書評家。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。他に、ライフハッカー[日本版]、東洋経済オンライン、サライ.jpなどで連載を持つほか、「ダ・ヴィンチ」などにも寄稿。ベストセラーとなった『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社)をはじめ、『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)など著作多数。2020年6月、日本一ネットにより「書評執筆本数日本一」に認定された。
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