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ミラノ・コルティナ オリンピックのメダル破損騒動の真相 ── 「栄光が壊れた」は安全設計の裏返し

2026年2月13日(金)22時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの金・銀・銅のメダル

ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの金・銀・銅のメダル REUTERS/Guglielmo Mangiapane

<跳びはね、抱き合う選手たちの手からメダルが落下。だがそれは欠陥ではなく選手を守るための設計だった......>

表彰台で首にかけた瞬間、メダルが"落ちた"。ミラノ・コルティナ冬季五輪の開幕直後、そんな映像が立て続けに出回り、「メダルが壊れている」と炎上した。だが今回の騒動は、単なる品質不良の話として片付けると見落とすものがある。問題の中心は、金属の腐食やメッキではなく、首にかけるストラップ側の留め具。その背景には「首元の安全設計」があった。

【動画】「はい、バラバラになりました」金メダルが壊れた米女子スキーヤー

"開幕直後の数日"で重なった4つの場面

少なくとも4人の選手が、授与直後の"祝福の動き"の中で、メダルがリボンから外れるなどのトラブルを経験したと報じられた。

まず、米国のアルペンスキー選手ブリージー・ジョンソン。女子滑降で金メダルを獲得した直後、喜びのあまり跳びはねたところ、メダルがリボンから外れたという。本人は「跳ぶな」と冗談めかして注意したが、映像は"壊れた栄光"として強烈に拡散した。次に、ドイツのバイアスロン選手ユストゥス・シュトレーロー。混合リレーの銅メダルを首にかけて踊っていたところ、メダルが落下し、床に転がったと伝えられた。

さらに、米国のフィギュアスケーターのアリサ・リュウ。団体の金メダルがリボンから外れた状態をSNSに投稿し、「リボンはいらない」と皮肉った。そして、スウェーデンの距離スキー選手エッバ・アンデション。スキーアスロンの銀メダル授与後、チームメートと雪上を走った際に、固定用の小さなピンが外れ、メダルが"二つ(ないし三つ)の部品"に分かれたと本人が語っている。

注目すべきは、破損のタイプが「メダル表面が欠けた」よりも、「メダル本体がリボンから離脱する」「固定部品が割れる」に偏っている点だ。運営側も状況を認め、原因を調査し、破損したメダルは返却すれば修理して返送すると説明した。

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