最新記事
ウクライナ戦争

ロシアの取材クルー、東部ルガンスク州の「激戦地」でウクライナ軍の爆撃を受けた瞬間の「緊迫映像」公開

Russian State TV Crew Ambushed in Dramatic Ukraine Video

2024年4月12日(金)19時12分
エリー・クック
ウクライナ・ルガンスク州での戦闘

ウクライナ・ルガンスク州での戦闘(2022年5月) Alexander Ermochenko-Reuters

<全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社のクルーが撮影中、ウクライナ軍の攻撃に巻き込まれて国防省の報道官1人が死亡した>

ロシア国営メディアの撮影クルーがウクライナ東部ルガンスク州の戦場で取材を行っていたところ、ウクライナ軍の攻撃を受けた。ロシア政府系メディアによると、ロシア国防省の報道官1人が死亡し、2人が負傷したという。複数回の大きな爆発が目の前で発生する緊迫の瞬間は動画に収められており、ロシアメディアによってSNSに投稿された。

■【動画】ロシア国営テレビ、ウクライナ激戦地を取材中に目の前で大爆発...爆撃を受け1人死亡 「緊迫の映像」

ロシア国営メディアは4月10日、ロシア西部軍集団に同行していた報道官エフゲニー・ポロヴォドフが、ウクライナのルガンスク州クレミンナ近郊で砲撃を受け死亡したと報じた。

ポロヴォドフは、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社(VGTRK)の撮影クルーの一員だった、とロシア当局は述べている。クルーは、VGTRKの一部門でウクライナに拠点を置く「ヴェスチ・ルガンスク」の撮影クルーだった。

ヴェスチ・ルガンスクは、メッセージングアプリ「テレグラム」への投稿で、「亡くなったエフゲニー・ポロヴォドフ氏のご家族に哀悼の意を表します」と投稿した。

「国連機関による非難と措置を要求」とロシア外務省

VGTRKチャンネル「ロシア1」で報じられた動画は、ソーシャルメディアで拡散された。動画には、クルーが雑木林内で攻撃を受け、避難しようとする様子が映っている。ヴェスチ・ルガンスクは、この動画の短縮版をソーシャルメディアにも投稿した。本誌は、この映像を独自に検証することができず、ウクライナ軍にコメントを求めている。

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は声明で、カメラマンのデニス・シュームが負傷し、記者のアルチョム・ユンダスが脳震盪を起こしたと発表した。国営メディアは、2人とも救急治療を受けたと報じている。

またザハロワは、砲撃後もウクライナ軍は無人航空機でクルーを追いかけたと述べている。「ウクライナの徒党とその関係者による、ロシア国内メディア関係者に対する一連のテロ攻撃について、関連国際機関が断固として非難し、適切な措置を講じるよう私たちは要求する」とザハロワは続けた。

ロシアの調査委員会は声明を発表し、この件について捜査を開始したと述べた。

ロシアは2022年9月、ウクライナ東部のルガンスク州、ならびにドネツク州、へルソン州、ザポロジエ州の4州を併合した。とはいえ、これらの地域を完全に制圧したわけではなく、ウクライナ政府は、ロシアによる支配を押し戻すと明言している。今回の攻撃があったとされるクレミンナは、ロシアが支配する現在の前線の東に位置し、同市の東側では戦闘が頻発している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

2月企業向けサービス価格、前年比2.7%上昇 前月

ビジネス

米ジェフリーズ、12-2月利益は予想下回る 与信関

ワールド

米主要空港、検査待ち4時間超えも 保安職員の辞職4

ビジネス

中国、メキシコの関税引き上げに報復の権利あると表明
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「日本産ミュージカルの夢」に賭ける理由【独占インタビュー】
  • 3
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終回に世界中から批判殺到【ネタバレ注意】
  • 4
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 5
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 6
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 7
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    地上侵攻もありえる...イラン戦争が今後たどり得る「…
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 9
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中