午前の日経平均は小幅続伸、米株高でも上値追い限定 米関税警戒

前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比42円30銭高の3万9828円20銭と小幅に続伸した。東京証券取引所で12月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Noriyuki Hirata
[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比42円30銭高の3万9828円20銭と小幅に続伸した。米国市場での半導体株高や為替の円安方向の動きが支援材料となり、一時4万円の大台を回復した。一方、米国による対日関税への警戒感がくすぶって上値追いは限られ、前日終値を挟んだ一進一退となった。
日経平均は208円高で寄り付いた後、半導体関連株が牽引する形で4万円の大台を回復し、一時226円高の4万0012円66銭に上値を伸ばした。その後は利益確定売りが上値を抑え、マイナスに転じる場面もあった。 予想を上回る米雇用統計を受けて金利が上昇し、銀行株はしっかり。ドル/円は前日の大引け時点に比べ円安寄りだったが、9日に米相互関税の上乗せ部分の猶予期限を迎えることへの警戒感がくすぶり、自動車株を含む輸送用機器は軟調だった。 市場では、米関税の不透明感に加え、来週には上場投資信託(ETF)の分配金捻出売りを控えているとして「底堅いが、積極的には上値を追いにくい」(東海東京インテリジェンス・ラボの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリスト)との声が聞かれた。 TOPIXは0.02%高の2829.67ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆9545億4300万円だった。東証33業種では、値上がりは銀行や電気・ガス、証券など15業種、値下がりは非鉄金属や鉄鋼、海運など18業種だった。 アドバンテストや良品計画が堅調。キユーピーは上場来高値を更新した。一方、キオクシアホールディングスや住友金属鉱山は軟調、トヨタ自動車は小安かった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが838銘柄(51%)、値下がりは690銘柄(42%)、変わらずは99銘柄(6%)だった。