最新記事
イスラエル情勢

ロケット砲と迎撃ミサイルが飛び交うなかを旅客機が着陸する恐怖動画

Video Shows Israeli Passenger Plane Land Amid Rocket Fire

2023年12月11日(月)17時12分
トーマス・キカ

ガザ地区から飛んでくるロケット砲を迎撃するイスラエルのアイアンドーム(10月8日、イスラエルのアシュケロンより)REUTERS/Amir Cohen

<ガザ地区から飛んでくるロケット砲の束をイスラエルの防空システム、アイアンドームのミサイルが次々撃ち落とす。その危険な空に一機の旅客機が迷い込んだら?>

<動画>着陸強行!弾に当たらなかったのが不思議

イスラエルで、ロケット弾が次々と飛来する中で着陸する旅客機の動画がインターネットで話題になっている。

撮影されたのは12月8日夕方、テルアビブのベングリオン空港。テルアビブはイスラエルではエルサレムに次いで人口の多い都市だ。映っているのはイスラエルのアルキア航空の便で、イスラエル南端のリゾート地、エイラートから到着したところだった。

 

旅客機はイスラム組織ハマスのものとされるロケット弾の嵐とそれを迎撃するイスラエルの防空システム「アイアンドーム」ミサイルの十字砲火のなかを下降していく。

「昨夜、ガザから飛んでくるロケット弾をアイアンドームが迎撃している最中のイスラエルに航空機が着陸するところ」として、イスラエルのN12ニュースがX(旧ツイッター)に投稿した。

旅客機はミサイルを避けられない

本誌はアルキア航空とイスラエル軍に電子メールでコメントを求めたが回答は得られていない。

10月7日にハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けた後、イスラエル軍は報復としてガザに空爆と地上侵攻を行って戦闘が続いている。

タイムズ・オブ・イスラエルによれば、アルキア航空機が危険な着陸を強行した日は、レホボトやバートヤムといったテルアビブ以外の都市に対しても、ロケット弾攻撃が行われていた。街では住民に避難を呼びかけるサイレンが鳴り響いていたという。

イスラエル空軍のエイタン・ベンエリヤフ司令官は9日、N12ニュースに対し、戦闘機よりスピードも機動性も劣る旅客機には、ミサイルを避けることはできないと語った。旅客機のパイロットはミサイルより高いところを飛び、燃料の残量と相談しながら別の着陸場所を探すべきだと語った。

「リスクはあるが、その方がまだましだろう」とベンエリヤフは述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 7

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 8

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの…

  • 9

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 8

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中