最新記事

ウクライナ

「これぞヒーローの顔!」 41日間で、ここまで激変したゼレンスキー大統領の「顔」

Pictures of Zelensky Taken 41 Days Apart Show Effects of War

2022年4月8日(金)18時05分
サラ・サントラ
ゼレンスキー大統領

J. Scott Applewhite/Pool via REUTERS

<ロシア侵攻後の激務とストレスが原因で、げっそりやつれた姿に。以前の顔と比較する写真が大きな話題となり、激励の言葉が続々と送られている>

ジャーナリストのカティア・ゴルチンスカヤが投稿した2枚の写真。両方とも、写っているのはウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領だが、そのあまりの「見た目の違い」に、戦争が国の指導者にもたらすストレスと苦悩の大きさを感じざるを得なかった人は多かったようだ。

ゴルチンスカヤによれば、2枚の写真は41日の間隔を空けて撮影されたものだ。1枚目は、ロシアがウクライナに対する本格的な侵略を開始する前日の2月23日に、首都キーウ(キエフ)で開かれた会合の際の写真。2枚目は、ロシアとウクライナの戦闘が始まって40日後の4月4日、キーウ郊外のブチャで撮影されたものだ。ブチャはロシア軍による住民の虐殺が疑われ、多数の民間人の遺体が発見された場所だ。

戦争がゼレンスキーの外見にもたらした「痛ましい」変化を浮き彫りにするこれらの写真は、43万件を超える「いいね」がつき、7万8000回以上リツイートされている。

1枚目の写真のゼレンスキーは、唇を結び微笑みを浮かべている。ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領と、リトアニアのギタナス・ナウセダ大統領を待っている時の様子を撮影したものだ。

ウクライナ大統領府の公式ウェブサイトによれば、3人はこの会合で、EU(欧州連合)におけるウクライナの位置づけを含め、「国際機関の枠内における3カ国間の協力」について議論した。

わずか41日ですっかりやつれた姿に

同日に撮影された一連の写真には、柔らかな表情で、希望に満ちたゼレンスキーの姿がある。ゴルチンスカヤがツイッターで共有した2枚目の写真とは、対照的な姿だ。

その2枚目の写真は、ロシア軍がブチャでウクライナの民間人を虐殺したという報道が出た翌日の、ゼレンスキーの様子を捉えたもの。防弾ベスト姿で報道陣に話す彼は、すっかりやつれた様子だ。

ブチャを視察したゼレンスキーは、「これは戦争犯罪だ。世界によってジェノサイド(集団虐殺)と認定されるだろう」と語り、さらにこう続けた。「彼ら(ロシア軍)がここでしたことを目の当たりにして、言葉もない」

2枚の写真は、わずか41日を空けて撮影されたものだが、ツイッターユーザーたちは、ゼレンスキーの外見が著しく変化したと感じた。当然ながら、ストレスが人の外見に影響を及ぼすことは、よく知られている。

皮膚科医のジャニス・リマ・マリボナ博士は、米国ストレス研究所に対して、ストレスは吹き出物の原因になり得ると指摘し、「皮膚炎や乾癬、酒さやアトピー性皮膚炎を悪化させる」可能性があると述べた。同じく皮膚科医のジュリー・ルサク博士はさらに、ストレスによって肌の色がくすんだり、皺ができたりする可能性もあると指摘。米国ストレス研究所によれば、ストレスが身体に及ぼすそのほかの影響には、抜け毛や関節の痛みなどが含まれる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国軍事演習2日目、台湾周辺で「権力奪取能力を検証

ワールド

英への移民流入、昨年は68.5万人 過去最多の前年

ワールド

米、ジョージア「スパイ法案」巡りビザ発給制限 関係

ビジネス

米財務長官、実質的な生活費負担増に懸念=FT
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決するとき

  • 2

    「天国にいちばん近い島」の暗黒史──なぜニューカレドニアで非常事態が宣言されたか

  • 3

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」...ウクライナのドローンが突っ込む瞬間とみられる劇的映像

  • 4

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目…

  • 5

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 6

    韓国は「移民国家」に向かうのか?

  • 7

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 8

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 9

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 10

    国公立大学の学費増を家庭に求めるのは筋違い

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 8

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決す…

  • 9

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 10

    「天国にいちばん近い島」の暗黒史──なぜニューカレ…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中