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逮捕されたトランプ元側近バノン、クラウドファンディングを詐欺に活用

2020年8月24日(月)17時30分
エリオット・ハノン

マンハッタン連邦地裁から出るバノン(8月20日) ANDREW KELLY-REUTERS

<メキシコ国境に壁を建設するための資金調達キャンペーンで約26億円の献金を集めたが、その一部がバノンらのもとに>

トランプ米大統領の元側近で、首席戦略官兼上級顧問だったスティーブ・バノンが8月20日、詐欺と資金洗浄の容疑で逮捕・起訴された。

バノンを含む4人の容疑者は、アメリカとメキシコの国境に壁を築くため、その建設資金をクラウドファンディングで調達するキャンペーンを展開していた。司法省によれば、バノンらが設立した非営利組織は2500万ドル(約26億円)の献金を集めたが、そのうち100万ドル以上がバノンと同組織の設立者ブライアン・コルフェージュ(38)に流れるように画策されていた。

コルフェージュはメディアに何度も登場し、自分は献金には「1ペニーたりとも手を付けない」と発言してきた。だが起訴状によれば、バノンは献金を集め始めて1週間で1700万ドルを調達するやいなや、同組織の運営に介入し始めた。献金はダミー会社を含め複数の機関を介し、偽の請求書を発行するなどしてバノンらに私的に流用されていたという。

©2020 The Slate Group

<本誌2020年9月1日号掲載>

【関連記事】トランプの元側近で極右のバノン、「壁」建設資金の私的流用容疑で逮捕
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