最新記事

新型コロナウイルス

中国、新型コロナウイルス14日に143人死亡・2641人感染 米企業IBM、FBなどイベント中止へ

2020年2月15日(土)15時22分

中国保健当局は15日、新型コロナウイルスについて、14日時点で中国本土での新たな感染者は2641人、感染による新たな死者は143人と発表した。写真は上海で14日撮影(2020年 ロイター/Aly Song)

中国保健当局は15日、新型コロナウイルスについて、14日時点で中国本土での新たな感染者は2641人、感染による新たな死者は143人と発表した。これにより、累計での感染者数は6万6492人、死者数は1523人となった。

流行の中心である湖北省では、14日時点の新たな死者は139人。このうち107人が省都の武漢で死亡した。

保健当局の当局者は記者会見で、政府は武漢での感染拡大阻止に引き続き務めていると説明。致死率と感染率の抑制に取り組むとした。

北京市当局は14日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、旅行や帰省先から北京に戻る市民全員に14日間の隔離期間を義務付けると発表。措置に従わなければ罰則を科すとした。

新型コロナウイルスの感染拡大への懸念や交通制限により、世界各地で予定されていたイベントに影響が及んでいる。

米IBMは14日、ウイルスを巡る懸念を理由に、サンフランシスコで今月下旬に開催されるサイバーセキュリティー関連のイベントへの参加を見送ると発表した。

また、米フェイスブックはこの日、来月にサンフランシスコで開催を予定していたグローバル・マーケティング・サミットを中止すると発表。新型コロナウイルスに関連する公衆衛生上のリスクが理由という。

中国の王毅国務委員兼外相は14日、新型コロナウイルスは中国にとって大きな試練だと認めた上で、政府の対応は適切だとし、海外の反応は過剰との見解を表明。米国に対しては、通商や観光を阻害する不要な新型ウイルス対策を取らないよう求めた。

新型コロナウイルスを巡っては、中国以外では世界の24カ国・地域で450近い感染ケースが確認され、3人の死亡が報告されている。

[上海/北京 15日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200218issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月18日号(2月12日発売)は「新型肺炎:どこまで広がるのか」特集。「起きるべくして起きた」被害拡大を防ぐための「処方箋」は? 悲劇を繰り返す中国共産党、厳戒態勢下にある北京の現状、漢方・ワクチンという「対策」......総力レポート。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米4月雇用17.5万人増、予想以上に鈍化 失業率3

ビジネス

米雇用なお堅調、景気過熱していないとの確信増す可能

ビジネス

債券・株式に資金流入、暗号資産は6億ドル流出=Bo

ビジネス

米金利先物、9月利下げ確率約78%に上昇 雇用者数
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前の適切な習慣」とは?

  • 4

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 5

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 6

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 7

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 8

    映画『オッペンハイマー』考察:核をもたらしたのち…

  • 9

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中