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首脳の成績表

蔡英文の成績表:若者の人材流出には有効策を打てないままだが、香港情勢の緊迫化で支持回復

2020年1月4日(土)11時30分
長岡義博(本誌編集長)

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清潔感こそあるが冒険は一切しないファッション。蔡英文の「通知表」 12月24日号「首脳の成績表」特集34ページより

中国に厳しい姿勢を続けてきたからこそ、香港デモのタイミングで支持が広がった。「運も実力のうち」と言える。だが、一方で台湾の首を真綿で絞めるような中国の外交攻勢は続く。蔡政権誕生後、中国の圧力で台湾と断交した国は7カ国。外交関係を結ぶ国は15カ国まで減った。台湾になすすべはない。

再選されても、後ろ盾と期待されたトランプ米政権には台湾を対中交渉のカード扱いしかねない危うさがある。こわもての習と台湾海峡でどう対峙するか。「優等生」の真の実力が試される局面が近づいている。

<本誌2019年12月24日号「首脳の成績表」特集より>

【参考記事】習近平の成績表
【参考記事】安倍晋三の成績表:景気刺激策、対米対中外交、防衛力強化......もしかして史上最高の首相?

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2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。

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