最新記事

韓国

鳥インフルに続き口蹄疫が発生 韓国全土8日0時まで牛など移動停止に

2017年2月6日(月)23時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

(c) YTN / Youtube

<昨年11月から鳥インフルエンザの猛威に見舞われた韓国で、5日口蹄疫が発生した。鳥インフルエンザでは初動の遅れが史上最大の感染数につながったため、韓国政府は全国全ての畜産農家に対し30時間の移動停止を決定。この決定が感染拡大を防げればいいのだが......>

韓国中央部の忠清北道の農場で5日、結成型O型の口蹄疫感染が確認され、さらに100キロ以上離れた全羅北道でも口蹄疫感染の疑いが申請された。韓国の聯合ニュースによると、韓国農林畜産食品部は即座に忠清北道の感染が発生した農場の乳牛195頭を殺処分し、半径3キロ以内で口蹄疫に感染する恐れのある家畜を飼育する酪農家99軒1万頭に以降制限を出した。また口蹄疫感染の疑いが出ている全羅北道も含めて、牛・豚など生きているすべての偶蹄類の家畜の搬出が7日間禁止された。


鳥インフルに苦しむ韓国、今度は口蹄疫が発生 (c) YTN / Youtube

さらに農林畜産食品部は今日午後6時から8日0時まで30時間、韓国国内すべての牛・豚などの移動を停止する命令を下した。対象となるのは全国の畜産農家、屠畜場、飼料工場、畜産車両など22万か所にのぼるという。酪農家の移動はもちろん、畜産に関係する車両は移動を取りやめ、洗浄と消毒をしなければならない。これまでにも韓国では口蹄疫の発生はあったが、全国規模で移動停止命令が出されるのは史上初めてのことだ。

農林畜産食品部はこれまでの経験から口蹄疫が全国的に広がる可能性は低いと見ているが、それでも今回こうした全国規模の移動停止措置をとったのは、忠清北道と全羅北道という100キロ以上離れたところで同時期に発生したためと、昨年末から続く鳥インフルエンザの苦い経験がある。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA

ビジネス

根強いインフレ、金融安定への主要リスク=FRB半期

ビジネス

英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムス

ビジネス

米国株式市場=S&Pとナスダック下落、ネットフリッ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中