最新記事

IoT

ゴミ処理問題をIoT活用で「ビジネスチャンス」に

2016年9月2日(金)06時20分
クリスティーン・ハインツェ ReadWrite[日本版]編集部

 アイルランド・ダブリンのソフトウェア企業である SmartBinは、遠隔モニタリングシステムに特化したIoT企業の1つであるが、彼らは超音波レベル計技術を使って、オーストラリアに拠点をおくゴミ回収会社 Corio Waste Managementのゴミ回収頻度を減らすための協力をおこなっている。Corio社の運転手は、6-9マイル毎に置かれているゴミ箱を定期的に回っている。数ヶ月後、Corio社は、ゴミ箱が満杯か空かどうかに関わらずトラックで回収に向かわせていることに、多大な資金面および環境的なリソースを浪費していることに気がついた。

 Corio社の回収ルートをより効率的にするため、SmartBinは地域中のゴミ箱の蓋部分にレベル計を設置し、それぞれのゴミ箱がどれだけ入っているのかをモニターするツールを提供した。この情報を使うことで、Corio社は満杯になったゴミ箱だけを確認、回収するルートを計画することができ、時間およびコストの節約につながった。

ゴミ管理のためのコネクテッドシステム

 手動によるゴミの満杯率のトラッキングと経路の選択は、時間もお金もかかる作業である。ゴミ箱の内部についてだけでなく他のアクティビティもトラッキングできることから、シカゴに拠点をおくOnePlus Systemsは、ゴミ箱の満杯率から回収ルート、回収履歴までを管理するユニバーサルセンサーとソフトウェアシステムを開発した。

 OnePlusのシステムは、ワイヤレスによるマシン間通信(M2M)を使用することにより、これまで運用チーム全体が担っていた役割を一手に担うことが可能である。モニタリングシステムはセンサネットワークと接続し、互いに情報を共有しあうことができる。例を挙げると、ごみ箱が満杯になっているかどうかについてセンサーを使用して検知し、回収が必要になれば回収車を自動的に手配するので、時間とコストの大きな節約につながる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ベセント氏がG7財務相会議に出席へ、貿易不均衡など

ワールド

ルーマニア大統領選決選投票、親EUのダン氏が極右党

ビジネス

米、「誠意ある」交渉しない国に関税上乗せ部分復活も

ビジネス

トランプ氏「FRBはすぐにでも利下げすべき」、パウ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我との違い、危険なケースの見分け方とは?
  • 4
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 5
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
  • 6
    刺さった「トゲ」は放置しないで...2年後、女性の足…
  • 7
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 8
    飛行機内の客に「マナーを守れ!」と動画まで撮影し…
  • 9
    MEGUMIが私財を投じて国際イベントを主催した訳...「…
  • 10
    サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサー…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 5
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 6
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 7
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 8
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 9
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 10
    宇宙の「禁断領域」で奇跡的に生き残った「極寒惑星…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 10
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中