最新記事

ナイジェリア

残虐ボコ・ハラムが女装して逃走

ナイジェリア政府軍が見破って捕縛したが、道のりは遠い

2015年3月11日(水)14時57分
ジャック・ムーア

掃討作戦 ボコ・ハラム戦闘員とみられる男(周りは隣国のチャド軍兵士) Emmanuel Braun-Reuters

 イスラム過激派ボコ・ハラムの侵攻が続くナイジェリア北東部で、女装して逃亡を図ったボコ・ハラム兵たちが捕えられた。

 舞台となったのは、ナイジェリア政府が先日、ボコ・ハラムからの奪還を宣言したボルノ州の町バガ。1月にボコ・ハラムが2000人以上を虐殺したとされる場所だ。

 ナイジェリア軍はバガでの軍事作戦で女装兵士のほか、さまざまな場所に隠された爆弾を発見したと発表。潜伏しているゲリラも町中にいたという。

 テロ組織による女装戦術は特に珍しくはない。ソマリアのアルシャバブやアフガニスタンのタリバンなどの武装勢力は、攻撃時や逃亡時に女装戦術を用いてきた。女性は男性より危険度が低いとみられるからだ。

 先月14日に予定されていたナイジェリア大統領選は、ボコ・ハラム掃討を名目に今月28日へ延期された。何年もボコ・ハラムの脅威を阻止できずにいたナイジェリア軍だが、残る3週間余りで目覚ましい戦果を挙げられるのか。女装兵の捕縛で悦に入る余裕はない。

[2015年3月10日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米中貿易合意で習主席との直接交渉の可能

ビジネス

ディズニーの新ストリーミングESPN、月額29.9

ワールド

一律関税10%は維持、USTR代表明言 「国内生産

ワールド

米エヌビディアやAMDなど、サウジ政府系ファンドの
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 3
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」にネット騒然
  • 4
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 5
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 6
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 7
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 8
    「奇妙すぎる」「何のため?」ミステリーサークルに…
  • 9
    トランプは勝ったつもりでいるが...米ウ鉱物資源協定…
  • 10
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 6
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中