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ついに恋愛結婚を受け入れた英王室

2010年11月17日(水)16時50分
ウィリアム・アンダーヒル(ロンドン支局長)

 英王室が現代化するためには、今回の2人の婚約は大きな、遅すぎた一歩だ。古臭い慣わしのせいで、20世紀後半に至るまで多くの王族たちが人生を犠牲にさせられてきた。恋愛問題はしばしば古い慣習と対立し、悲劇を招いた。

 離婚歴を持つアメリカ人の人妻ウォリス・シンプソンとの大恋愛で、ウィリアムの層祖父の兄に当たるエドワード8世は1936年に王位を捨てることとなった。ウィリアムの大叔母に当たるマーガレット王女は、1950年代に離婚歴のある男性との結婚を反対され、破局させられた。 

 ウィリアムの父、チャールズ皇太子とダイアナの結婚もまた、古いしきたりを強要する王室の慣習ゆえに破綻した。交際の段階から不自然なほどに貞節を守り続けた彼らの結婚はスタートからつまずき、15年後に離婚という結果に終わった。

 今日の婚約発表の後、チャールズ皇太子はBBCの取材に「言うまでもなく感動している」と語った。「彼らはもう十分すぎるくらい長く準備を重ねてきた」と彼は話した。おそらく、心底からの言葉だっただろう。ダイアナとの結婚のときは、準備期間などありえないものだったのだから。

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