ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
New Silk Road Survey Reveals Hundreds of Medieval Structures

LiDARが映すトゥグンブラク SAIELAB, J. BERNER, M. FRACHETTI
<最新ドローンとリモートセンシング技術によって現代によみがえった「天空の古代都市」はどんな姿をしていたのか──>
中央アジア・ウズベキスタンのシルクロード沿いにある標高2000~2200メートルの山岳地帯で、中世都市の多数の遺跡群が確認された。調査に一役買ったのは最新ドローンとレーダーだ。
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2011年と15年に発見された遺跡タシュブラク(8~11世紀)とトゥグンブラク(6~11世紀)は、その標高での建設や生活の難しさを考えると異質な存在だ。
調査ではLiDAR(ライダー)というリモートセンシング技術を採用。ドローンで地表にレーザー光を照射してデータを集め、3D地形モデルを生成し、300以上の遺構を発見した。
米ブラウン大学のザカリー・シルビア(Zachary Silvia)研究員は「中央アジアでこの標高に位置する古代・中世の都市はこれがおそらく唯一」と言う。タシュブラクは山間の交易都市の1つとみられてきたが、より重要度の高い「シルクロードのハブ」だった可能性もあるという。
<参考文献>
Frachetti, M. D., Berner, J., Liu, X., Henry, E. R., Maksudov, F., & Ju, T. (2024). Large-scale medieval urbanism traced by UAV-lidar in highland Central Asia. Nature. https://doi.org/10.1038/s41586-024-08086-5