最新記事
SDGsパートナー

焼おにぎり・今川焼を除菌ウエットティッシュにアップサイクル! ニチレイフーズの食品ロス解消法

2023年12月28日(木)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
焼おにぎりで作られた除菌ウエットティッシュ

規格外品をアップサイクルした除菌ウエットティッシュ

<規格外品の冷凍焼おにぎりや今川焼を発酵させて除菌ウエットティッシュにアップサイクルし、食品ロス解消に努めている>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。


◇ ◇ ◇
  

冷凍食品大手の株式会社ニチレイフーズは、食品ロス削減に貢献する取り組みを推進している。2022年から新たにスタートしたのが、株式会社ファーメンステーションとの協業による自社製品の規格外品をアップサイクルした除菌ウエットティッシュの開発だ。

自社製品の規格外品を再利用して、除菌ウエットティッシュを開発

人口増加による食糧危機も指摘されるなか、「食品ロス削減」は社会全体で取り組むべき喫緊の課題のひとつとなっている。しかし、世界で約13億トン、日本だけでも約523万トンもの食料が毎年廃棄され続けているのが現状だ。約523万トンと言えば東京ドーム約5杯分であり、いかに大量の食料が無駄にされているかが分かるだろう。

こうした中で、冷凍食品大手の株式会社ニチレイフーズは2022年に食品ロス削減に貢献する新たな取り組みを開始した。それが、自社製品の規格外品を再利用した意外な製品の開発だ。

この取り組みは、食品・飲料の製造過程で出る規格外品・副産物や農産物の規格外品などを独自の発酵技術でアップサイクルさせることで注目を集める株式会社ファーメンステーションと協業して実施。ニチレイ「焼おにぎり 10個入」の規格外ごはんを丸ごと発酵・蒸留し、エタノールを生成することで、除菌ウエットティッシュへと生まれ変わらせることに成功した。

sub1.jpg

焼おにぎりから除菌ウエットティッシュができるまで

2023年4月には、第2弾としてニチレイ「今川焼(あずきあん)」の規格外品からも、同様に除菌ウエットティッシュを開発している。

サステナビリティ推進部の佐藤友信氏は、「エタノールと同時に生成される発酵粕は、ニワトリの飼料や、当社の従業員が主体となって植林・育林活動を行っている『ニチレイ育みの森』の肥料として、余すことなく活用しています」と話す。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアとの戦争、2カ月以内に重大局面 ウクライナ司

ビジネス

中国CPI、3月は0.3%上昇 3カ月連続プラスで

ワールド

イスラエル、米兵器使用で国際法違反の疑い 米政権が

ワールド

北朝鮮の金総書記、ロケット砲試射視察 今年から配備
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 3

    ウクライナの水上攻撃ドローン「マグラV5」がロシア軍の上陸艇を撃破...夜間攻撃の一部始終

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 6

    「未来の女王」ベルギー・エリザベート王女がハーバー…

  • 7

    横から見れば裸...英歌手のメットガラ衣装に「カーテ…

  • 8

    「私は妊娠した」ヤリたいだけの男もたくさんいる「…

  • 9

    礼拝中の牧師を真正面から「銃撃」した男を逮捕...そ…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 5

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 8

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 9

    休養学の医学博士が解説「お風呂・温泉の健康術」楽…

  • 10

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中