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「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する

2025年7月12日(土)08時10分
ポール・ウェイド(元囚人・キャリステニクス研究家)

スピード/Speed

できる限りの速さでプッシュアップするようすすめる人は多い。昔のクラッピング(拍手)・プッシュアップを現代的で派手な名前にしたプライオメトリック・プッシュアップを好む人もいる。空中で1~3回拍手できるよう、爆発的に自分を跳ね上げるタイプのプッシュアップで、スピードが命だ。

すばやくプッシュアップできるようになることには利点がある。「伸張反射」と呼ばれるメカニズムを通じて、大きなパワーを瞬発的につくり出せるようになるからだ。


 

コンテストで競うプッシュアップは、だいたいが時間制限つきだ。そのため、より速く上下できることが、勝利につながる。初心者レベルでなくなり、関節や筋肉がプッシュアップに適応し始めたら、速いプッシュアップを加えてもいいだろう。

しかし、どれほどのプッシュアップの上級者であろうと、体が適応していけるよう、少しずつスピードを上げていくようにする。

数回のワークアウトにつき、速くやる2セットをはさむのも、運動能力の向上とトレーニングに変化をもたらすという意味で良い習慣になるが、通常、ほとんどのプッシュアップは、ゆっくりと行ったほうがいい。

ボトムポジションまでに2秒間かけ、ボトムポジションで1秒間静止、トップポジションに戻すのに2秒間かける。繰り返す前に1秒間、静止する。

安定したペースで練習したほうがいい理由はふたつある。第一に、ゆっくりとした動作のほうが効率的に筋力を発達させるからだ。爆発的に動く場合、動作のある部分は、弾み(勢い)に頼らざるを得なくなる。

弾みを使う運動とは、筋肉を使わない運動だ。動作をすばやくすると、ごまかしも簡単になる。プッシュアップのボトムポジションで「跳ね返る」人をよく見かけるが、これは、自分自身を押し上げる筋肉パワーが欠けているからだ。

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