アメリカでは女性の収入は男性より20%低い。なぜ女性は実際よりも能力を低く見積もられてしまうのか?
実際よりも能力を低く見積もりがちな女性
コーネル大学の心理学者デイヴィッド・ダニングとワシントン大学のジョイス・アーリンガーによる「女性の能力VS自信」に的をしぼった、より詳細な研究がある。
当時、ダニングは、コーネル大学の同僚だったジャスティン・クルーガーと共に、後に「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれる研究の終盤を迎えていたところだった。
これは、ある種の人々が自分の能力を大幅に過信してしまう傾向にあるという現象を取り上げた研究だ(能力がない者ほど自分の能力を過信するという現象。妙に納得がいく説だ)。
ダニングとアーリンガーは、女性たちの「自分の能力に対する先入観」が自信に与える影響に焦点をあてたいと考えていた。2人は、大学の男子学生と女子学生に、科学の抜き打ちテストを行なった。
テストの前に、学生たちに自分の科学の学力がどのくらいのランクだと思うか自己評価をさせた。
「彼らの『自分は科学が得意なのか、そうでないのか』という認識が、『この問いに正しく答えられただろうか』という、本来は分けて考えたほうがいいはずのことに対して、どのくらい影響を与えているか見たかったんです」アーリンガーは言った。
自分の科学の学力に関しては、女性のほうが男性よりも低く自己評価していた。10段階で(10がベスト)女性は平均で6.5、男性の自己評価は平均7.6だった。
テストがどのくらいできたと思うかという質問に対しては、全問正解を10とすると、女性たちの正解率予測は5.8で、男性は7.1だった。
では、実際の結果はどうだっただろうか? 実際のテストの平均点は、女性が7.5で、男性が7.9とほぼ同じだった。セルフ・パーセプション自己認識の本当の影響力は、それだけではない。
最後に生徒たちは、自分のテストの点数を知らされる前に、科学コンテストへの参加の意思を問われた。コンテストへの参加を申し込んだ女性は、男性71%に対して49%しかいなかった。
<6/17公開の2回目に続く>
キャティー・ケイ
BBC ワールドニュースアメリカのワシントン支局リポーター。NBC の報道番組ミート・ザ・プレスと、MSNBC(NBC とマイクロソフトが共同で設立したニュース専門放送局)のモーニング・ジョーにも出演している。現在はワシントンDC で夫と四人の子どもと暮らす。
クレア・シップマン
ABC ニュースおよび、グッド・モーニング・アメリカ(ABCの朝の報道番組)の特派員で、政治、国際関係、女性向けニュースを担当する。ワシントンDC で夫と二人の子ども、そしてやってきたばかりの子犬とともに暮らす。
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