最新記事
認知機能

過剰な内臓脂肪は「脳の老化」まで引き起こす...でっぷり太ったおなかと認知機能の深い関係

The Brain-Belly Connection

2025年4月1日(火)11時18分
ルーシー・ノタラントニーオ(ライフスタイル担当)

まずは食生活の改善を

マンハッタン胃腸クリニック(ニューヨーク)の消化器内科医ショーン・コダダディアンによると、おなか回りに脂肪が付くのは、複数の要因が重なった結果だ。なかでも代表的なのは、カロリーの過剰摂取、運動不足、そしてホルモンの変化だろう。

「正常な加齢でも、代謝が悪くなると体重が増えやすくなる」と、コダダディアンは語る。「慢性的なストレスもコルチゾールの過剰分泌を引き起こし、更年期のホルモン変化と同様に脂肪の蓄積を促す。ガスや体液の貯留や便秘もおなかが膨らむ原因になる」


「過剰な腹部の脂肪、特に臓器回りに蓄積された内臓脂肪は、脳の老化と強く関連している」と、コダダディアンは指摘する。「内臓脂肪は炎症を誘発する化学物質を分泌し、それが脳細胞にダメージを与える可能性がある。また腹部に脂肪が多い人は、脳の中でも記憶や意思決定に関連する部位が小さいことが分かっている」

では、どうすれば内臓脂肪を減らせるのか。まず、砂糖のほか、白パンや白米といった精製炭水化物を減らす食生活の見直しが必要だ。コダダディアンは、タンパク質の摂取量を増やし、水をたくさん飲むことでむくみを抑え、代謝を高めることを提案する。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米ロ首脳、日本時間16日午前4時30分から会談 終

ビジネス

米企業、債務拡大へ信用契約の柔軟化要求 ムーディー

ワールド

プーチン氏、米はウクライナ和平で「誠実な努力」 核

ワールド

ノルウェー中銀、政策金利据え置き 年内の利下げ視野
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が教える「長女症候群」からの抜け出し方
  • 3
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ「衝撃の物体」にSNS震撼、13歳の娘は答えを知っていた
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 6
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...…
  • 7
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 8
    マスクの7年越しの夢...テスラ初の「近未来ダイナー…
  • 9
    「ホラー映画かと...」父親のアレを顔に塗って寝てし…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 6
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 7
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 8
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 9
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 10
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 9
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中