「やり直しても同じ選択か?」――ドジャースに学ぶ「揺らがない自分」のつくり方【note限定公開記事】
A MENTAL TOUGHNESS MASTER

「捕手のウィル・スミス(左)も大谷同様、一喜一憂しない」と語るウォーカー(右) RONALD MARTINEZ/GETTY IMAGES
<大舞台で一喜一憂しないのは才能だけではない――ドジャースのメンタルコーチが明かす、実績を自信に変え不安を燃料にする方法と大谷翔平らのプレッシャー克服術とは?>
▼目次
1.ミゲル・ロハスやタイラー・グラスノーが語る「失敗のスポーツ」の核心
2.ドジャースのメンタルコーチに学ぶ「プレッシャーを乗り越える」技術
3.大谷翔平に学ぶ「感情を整える力」
1.ミゲル・ロハスやタイラー・グラスノーが語る「失敗のスポーツ」の核心
「野球が教えてくれたのは、自分が失敗するということ。それも何度もね。だから僕は失敗する準備をしている」(ドジャースのミゲル・ロハス内野手)
「野球は失敗のスポーツ」という言葉がある。
打者なら3割打てれば大成功だし多くの投手が失投を打たれる。バッターは空振りするたびに球種の読み間違いか、タイミングの誤りか、ただ投手のパワーに負けたのか考えずにはいられない。
シーズン佳境の試合では小さな失敗が番狂わせにつながる。
強靭な精神力の持ち主に見える王者ドジャースの選手たちも悩みから逃れることはできない。
そもそも強靭な精神力とは何か。
「メンタルプッシュアップ(精神を鍛える腕立て伏せ)があればいいけどね」と苦笑したのはタイラー・グラスノー投手だ。「結局、何度も失敗して、成功して、失敗して、成功して......と繰り返すしかない」
悪い登板が続いた若手時代、失敗がつらすぎて「無感覚になるためにはどうすればいいかを真剣に考えた」というグラスノー。
「最終的に行き着いたのは、自分の成績と自分の感情に相関性がないということ。すごく緊張していようとよい登板もあれば、すごく調子のいい日に最低の登板をしたこともある。その日の気持ちがパフォーマンスに結び付くとは限らない。そう気付いてから、気持ちも完璧にしようとすることをやめたんだ。緊張を居心地の悪いものと捉えない。まあいいか、と過ごす」
野球における身体力と精神力の比率を選手たちに聞くと、「50-50」「身体30、精神70」「精神100」などと、多様な答えが返ってくる。
そんな中で唯一共通する意見が、「メジャーとマイナーでは精神的なキツさのレベルが雲泥の差」ということだ。
マイナー時代は群を抜いていた存在と能力も、メジャーに来た途端、たくさんのスター選手に囲まれ、一気にプレッシャーが増す。
2.ドジャースのメンタルコーチに学ぶ「プレッシャーを乗り越える」技術
「自己信頼の最も強い根拠は『過去の実績』なんだ」と、ドジャースのメンタルスキルコーチであるブレント・ウォーカーは言う。
近年、アメリカの大学スポーツ界やプロスポーツ界でスポーツ専門のカウンセラーを置くチームが増え、ドジャースでも2021年からウォーカーが専任として常駐するようになった。
自信喪失、パフォーマンスへの不安、プレッシャーや外的要因など、選手の悩みは一人一人違う。
ウォーカーは当然、精神面に着目するが、メジャーリーグのレベルでは、精神面と身体面の両方がかみ合って初めて力を発揮できると言う。
「私の仕事は選手が最も効果的な考え方を身に付ける手助けをすること。彼らとの会話の中で、物事をどう解釈し、どう情報処理をしたのか。その上で、『別の方法で処理する必要があるか』『ストーリーや思考パターンを変える必要があるか』を一緒に考えていく」
相談に来る選手に必ず最初に聞くのは「もしやり直せるとしたら、同じ選択をしたか?」という質問だ。
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【note限定公開記事】「やり直しても同じ選択か?」――ドジャースに学ぶ「揺らがない自分」のつくり方
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